ーーアルバス村・宿の一室
朝・・・その事件は起こった・・・。
ーーアルバス村・宿の一室
朝・・・その事件は起こった・・・。



あ、あれ・・・?おかしいな・・・





ふあぁぁ・・・おはようアルト・・・どうしたの?朝早くから・・・





あ、ルナおはよう・・・それが・・・





スコアとバトンが・・・どこにもないんだ・・・





んんうう・・・?
スコアとバトンがない・・・?何だそんなこと・・・・・・・・・





え、ええええええ!!!???
何それ大変じゃない!!!!


昨夜、荷物袋の中に入れておいたはずのサウンドレススコアとノーツバトンがなくなっていた。確かに、寝るまえに入っていたことを確認したはずなのに・・・!!



棚の中は?枕の下とかベッドの下とか!!





探したけど・・・本当にどこにもなくて・・・。





もう何やってるのよ!!
もう一回探すわよ!!





アルト!!アルト大変だよ!!


アルマが玄関の方から顔を出した。もしかしてあったのか・・・!?いや・・・そんな様子でもなさそうか・・・。
ベッドのしたをのぞき込もうとしていた俺は体を起こして応えた。



どうしたんだ?





鍵が・・・開いてる・・・


さあっと、顔を青くする・・・一気に体温が下がるのを、俺は感じていた・・・。



え・・・?嘘よ、だって、昨日絶対に閉めたじゃない・・・!





そのはずなんだけど・・・でも、本当に開いてて・・・もしかしたら・・・





・・・・・・盗、まれた・・・?





えええええええ!!
嘘でしょおおおおお!!!!





宿屋の女将さんに、怪しいやつがいなかったか聞いてみよう!


俺たちは軽く荷物をまとめ、鍵をしっかりと閉めて部屋を出、そのまま一階の受付に向かった。
受付には昨夜手配をしてくれた女将さんがいた。



ああ、おはよう旅人さん。
昨日はよく眠れたかい?





おはようございます。
はい、よく眠れました。ありがとうございます・・・。





あの、突然ですみませんが、昨夜怪しい人・・・と、言うか・・・俺たちより後にここに来た人はいませんでしたか?


俺たちがここに来た時点で、宿泊者は俺たちだけだったという。盗まれたとしたら、俺たちより後にここにやってきた人物の可能性が高い・・・。
女将さんは少し首をかしげ「そういえば・・・」と、俺たちの後にここに来た人がいたと教えてくれた。



長い金髪の男の人だったかしらねえ・・・頭に変わった髪留めをつけていたわ。





こう言っちゃ悪いけど・・・ちょっと危ない人に見えたわ。





その人、まだここにいる?





いると思うけど・・・何かあったのかい?


事情を説明すると、女将さんは目を潜めて言った。



もしかしたら・・・何だけど・・・
最近、この付近に、義賊団だかなんだか知らないけど、変な連中がうろついてるって話なのよ・・・。





義賊団・・・?





それって・・・ロビン義賊団のことですか?





へ、何それ?


そもそも義賊ってなんだ?盗賊みたいなもんか・・・?



ロビン義賊団って言うのは、最近勢力を拡大してきている義賊団だよ。最初はトワイライト周辺を中心に活動してたらしいんだけど、その信念に共感する人が増えていて、活動範囲がどんどん広がっているらしいんだ。





何それ全然知らなかった・・・





ああ、あれがそうなのかい。
こんな辺鄙な田舎村に、どうして義賊なんかが・・・。





女将さんが言っていたその男性が関係者なのかはわかりませんが・・・話を聞いてみる価値はありそうです。





ありがとうございました!





いいのよ、何かあったらまた聞いてちょうだい。





はい、ありがとうございます。


女将さんに言われた人を探すべく、俺たちはひとまず二階に戻り、使用中らしい部屋を見つけ訪ねてみた・・・しかし、既に外出してしまったのか、誰もいないようだった・・・。



うーん・・・いないや・・・





でも、女将さんが把握してないって事は、まだここを発った訳じゃないのよね?





村に出て探してみようか。





そうだな・・・このまま行くか?





あ、まってまって!
急いできたから、まだ髪のセットとかしてなかったの!だからちょっと戻っていいかしら?





え、大丈夫じゃない?





何言ってるのアルト!
女の子にとって髪型は重要なんだよ?





そうなのか?





そうよー!
レディたる者、身なりには人一倍気を使わなくちゃね!





そう言うわけだから、一度部屋に戻ろう!


んー・・・わかんないなぁ、女の子って・・・。
そういうわけで、俺たちはひとまず部屋に戻ることになった。
鍵穴に鍵を入れ、回す。
小気味いい音を立て、鍵が開かれる・・・通常ならこの部屋には入れるはずなのだが・・・。



あれ・・・?





ちょっと、何やってるのよアルト?
早く開けてちょうだい。





いや、それが・・・開かない・・・





へあ!?なんで!?





鍵閉め忘れたかな?





いや・・・かけた・・・かけたはず・・・


・・・・・・まさか、また・・・?



うううう嘘でしょ!?
何で開いてるのよ!!





また誰かに開けられた・・・?
気持ち悪いなぁ・・・とにかく、一度中に入ろう





う、うん・・・


俺は改めて鍵を差し直し、回した・・・
今度こそ開いたはずだ。慎重にドアを開け・・・何かいたら怖いので隙間から中を覗き、確認する・・・とーー。



やあ、スコアホルダーくん☆


目の前に、派手な格好をした男が立っていた・・・!!



っっっっっわああああああああ!!!!!





ふえ!?アルト、どうし・・・ぎゃああああああああああああ!!!!!!





っ!!誰だ!!


突然現れた・・・いや、元々ここにいたのであろう男に三者三様の反応を示し、勢いよくドアを閉める・・・が、それを男が慌てて阻止する。



おいおいおい待ってって!驚かせて悪かったよ、そんな勢いよく閉めないでくれ、鼻が潰れちまう!





うわ、うわ、うわ・・・!不審者だ!!け、警察・・・110番・・・!!





いやああああああ怖い怖い怖い寄らないであたしおいしくないから食べないでえええええ!!!





二人とも落ち着いて!アルトの言ってることはさっぱりわからないけど、少なくともルナの方はないから安心して!!





そーそ、こんなかわいい妖精さんを食べちまうなんてもったいないだろう?





せめて標本かな?





いやあああああああ!!!!!
アルトアルマ助けてええええ!!!


廊下はまさしく阿鼻叫喚。この後騒ぎを聞きつけた女将さんまで出動すると言う事態に陥ったが、男の説得で事なきを得たーー。
ーー日の出の村・アルバス
宿屋で遭遇した男は、女将さんが言っていた人で間違いないだろう。金髪で、変わった髪飾り・・・ヘッドフォンをつけた、ちょっとノリがおかしい奴だ。
俺たちは男の提案により宿屋の外に出た。あんなに騒いでしまった手前、そこで話しづらくなってしまったというのが主な理由だと言うが、その真意はわからない・・・。



そんな警戒すんなよ?な、リラーックスリラーックス!





泥棒の疑いかかってる相手の前でどうリラックスしろって言うんだ?





そうだぞ!!本当にびっくりしたんだからな!!





アルト・・・多分怒るとこそこじゃない・・・





泥棒の疑い・・・ねえ・・・





うん、それ大当たり~☆


この男は、また何を言うか・・・って、え?



・・・は?





・・・え?





お前らが探してんのはこれだろ?


そう言って男が肩掛けバッグから出した物は・・・まごうことなくサウンドレススコアとノーツバトンだった。



おま・・・!それ!!





どうしてあんたが!?





いやー、お前らが不用心に大声であんな話をしてるもんだからさぁ・・・ちょっと興味わいちゃって?調べたくなっちゃって?





ピッキングも楽勝だったから、拝借させてもらったって訳☆





・・・・・・要するに、君が盗んだって事か・・・





まーそうなっちゃうかな?





あ、でも安心しな。返す気はなくはないから。





死ね?


アルマの手からファントムショットが放たれる・・・が、男はそれを簡単に避けてしまった・・・!



避けちゃった!?





す、すげえ・・・





む・・・





おいおい、命令形と疑問符は別々に使うべきだぜ?天族のボウズ。





ボウズじゃないアルマだ!!





「アルマ」・・・?





へえ・・・お前があの・・・


男はぼそりと何かをつぶやいたが、俺には聞き取れなかった。男は俺たちから数歩先に進み、振り向いて言う。



・・・ま、そんなことは後でも良くって・・・





賭け、しないかい?スコアホルダーくん?





・・・賭け?





ちょ・・・!ダメよ!アルトはまだ子どもなんだから!!





なに、そんな難しいもんじゃねえって・・・このサウンドレススコアとノーツバトンを賭けた勝負だ。





はぁ!?何言ってんの君!?





そんなことできるわけないでしょう!?
って言うか、返してくれるんじゃなかったの?





俺が言ったのは「返す気がある」じゃなくって「返す気がなくもない」だ。





こんな面白いモンが手に入ったんだ。簡単に手放すなんてもったいないだろ?


男はスコアとバトンをしまい、指を立てて言う。



ルールは簡単・・・いわゆる宝探しゲームだな。





ちょっと、何かってに始めてんのよ!!





あれ、じゃあこれもういらない?俺がもらっちゃってもいい感じ?





・・・・・・やるしかないよ、ルナ。





ええええ・・・アルト、ほんとにやるの?





・・・・・・これに勝ったら、本当に返してくれるんだな?


俺が聞くと、男はこっくりと頷く。



モチのロン!俺は嘘はつかないぜ?





それに・・・結果によってはいいモンもやるよ。さっき脅かしちまった詫びにな。


ずいぶんと優しいな・・・舐められてるのか?



それじゃあ続きな?





お前たちにはこれから「天空のルビー」という、この村にある宝を探してもらう。





天空の・・・ルビー?





何それ・・・聞いたことないわ・・・





この村に、そんな宝物あったっけ・・・?





あるある。いやもうすっげー綺麗でさ!
俺も見たぜ!





ん・・・?じゃあ、お前はその宝のありかを知ってるのか?





ああ、一応出題者だからな?場所くらい把握しておかなきゃ。探すのはお前たちだけだし?





探している間に移動させたり・・・!





しないしない!!てかできないな。あれは人間の手に触れることなんて、とうていできやしない・・・。





どういうことよ?





天空のルビーには炎属性のエレメントが宿っていてな。ひどく高温で、手に触れた者はたちまち黒焦げだ。





ふええ!?じゃあどうやって見つけるのよ!?





俺は持って来いなんていってない。ただ、それが俺の目に入る場所に連れて行ってくれればいい。





な、簡単だろう?


簡単だろうって・・・これは、村の人たちに聞いてみるしかないな・・・。



お前たちが探してる間、俺はずっとついて行ってやるよ。そうすりゃ、俺を探す手間も省けるだろう?





それで、これだ!!って思ったところで俺に教えてくれ。そこで俺が直々にジャッジしてやる。





何か信用できないなぁ・・・





アルマは堅物だなぁ・・・





こっちはもの盗まれてるんだ、信用できるわけないだろう?


二人の間に不穏な空気が流れている・・・またファントムショット撃たれるまえに止めなきゃな・・・。



ま、ああまあ・・・





んじゃ、とにかくその「天空のルビー」ってのを探せばいいんだな?





そ!どんな手を使ってもいいぜ。
でも、俺に答え聞いたらアウトだからな?





じゃあ、村の人たちへの情報収集はOKなのね?
よーし!さっさと見つけちゃいましょう!!





そうだな!どれだけかかっても必ず・・・!





あー、待て待て。


男が少し焦った様子で俺たちを止める。



なになに?自信なくなっちゃった??





ちげえよ。





宝は村の中にある。だから村の中で探せ。





・・・・・・怪しい。





ほんとだ。最近、村の外を変な奴らがうろついてるらしいから、下手に外出られて何かあったら興ざめだってだけだ。





あら、意外と優しいのね、あんた。





でも大丈夫よ!あたしたちにはアルマがいるもの!





まあ、そうだけど・・・危ない場所何だったら、わざわざ近づくこともないよ。





何かありそうなら、僕一人で調べに行くから!





・・・・・・やめとけ。相手は何人いるかわかんねえんだ。あんまし過信はするな。





むう・・・





そうだな・・・





ちょっと怪しいけど、そこはこいつに従っとこう。昨日みたいなことがあると危ないし・・・。





うーん・・・本当に大丈夫のなのかしら・・・?





大丈夫大丈夫、俺を信用しなって、お嬢さん?





ああ、それから・・・


男は意地の悪い笑みを浮かべて、言い放った。



制限時間は明日の朝七時までだ。
頑張れよー。





へっ!?


それを先に言ええええええ!!!
俺たちはそれを聞くと男への抗議もそこそこに、村人への情報収集を始めたーー。



おい、聞いたか?





ばっちし!・・・天空のルビーねえ・・・
きっと売れば金ががっぽり手に入るぜ!





・・・んじゃ、いっちょ尾行しますか・・・っと!





へっへっへ・・・ちゃんとえさ場までたどり着いてくれよ・・・?ガキども・・・!



ツイニ次回予告ニ登場シテハ、イジラレル人ノ登場!
オ調子キャラハ大好キダw
いじられる人、実はすごく頭がいいんですよ!しかもるりルシ製キャラの中では珍しい人間の20以上のメインキャラです!!
オレもお調子者キャラ好きですww話に二三人は必ず出てきますwww
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オッサンアゲル(´・ω・)っ