こうして左の道を進む事にしたハルカ
この選択がハルカの運命を変える事になる!



どっちにしようかな~





右かな~





左かな~





早くしなさいよ~





じゃ~ね~
左にする~


こうして左の道を進む事にしたハルカ
この選択がハルカの運命を変える事になる!



ねぇ~アカネちゃん
今日も空が奇麗だね!





そうね。
いつもと変わらない気もするけど。





うぉ~
奇麗な噴水があるよ~





あんたね~
この道通る度に言ってるけど~
いつになったら飽きるのよ!





ありゃりゃ
そうだっけ~?





いつ見ても、
奇麗なものは奇麗なのよ!





そっか





あんまりキョロキョロしてると
危ないんだからね。





いった~い。
ぶつかっちゃた!





いてて。





大丈夫ですか?
ごめんなさい。
この子、前を見ていなくて。


何故かハルカの代わりに謝っているアカネ。
いつもの事ではあるが、こうしてみると
母親的な立場も担っているのかもしれない。



あぁ~。
僕は大丈夫だから、気にしないで。
それより、あの子大丈夫?





ハルカは大丈夫です。
いつもの事ですから・・・。





あの子、
ハルカちゃんっていうのか。


そう言って立ち上がるヒロ。
ヒロはハルカの目の前に行き手を差し出す。



ハルカちゃん、ごめんね。
大丈夫?





だ、大丈夫です。
こちらこそ、ごめんなさい。





お詫びと言ってはなんですが、
今度お茶にいきませんか?





えっ!
でもね、
ぶつかっちゃたのはこっちだし。





じゃ~、分かりました。
お詫びに僕とお茶して下さい。





それなら、行きます。





結局、行くんかい!
ってか、チャライな!





では、今度連絡しますね!
バイバイ、ハルカちゃん。





バイバ~イ。
あれ、誰だっけ~?





僕の名前はヒロだよ!





ヒロ、バイバ~イ。


こうしてヒロと出会ったハルカ。
ヒロとハルカが、自分を無視して仲良くなって
いく事にちょっとイラっとしたアカネであった。



なによ、照れちゃって~





あれ、ハルカ照れてたの~?
恥ずかしい~。





ホ~ホッホ。
ワタシなんて、
あの程度のイケメンなら動じないわよ。





アカネちゃん。
相手にされてなかったからでしょ!





あんな奴、こっちから願い下げよ!





ふぁ~?
アカネちゃん、必死に話してたじゃん。





そんな事、ないもんね!


そんな話をしながら、学校に向かう二人。
学校では変わらない日常を過ごして、
帰ろうとしたその時。
ハルカの携帯が鳴った!



うぁぁ~
ヒロからの電話だよ!
どうしよう?





でれば良いじゃん!
電話。





そうだよね。
もっしも~し。
ハルカだよ。





ハルカちゃん。
元気そうで、良かった。





もちろん、元気だよ。
ヒロ君は大丈夫なの?





大丈夫だよ。
そうだ、お茶はいつにしようか?





今週の土曜日なら、空いてるよ~。
アカネちゃんもね。





ハルカ、ちょっと!
なんでワタシも一緒なのよ!





良いじゃん。
折角だから、おいでよ~





ねぇ、良いでしょ~?
ヒロ君、
アカネちゃんも一緒で良いよね?





僕は良いよ。
アカネちゃんさえ良ければね。





やった~!





っで、ヒロ君は何て言ってるの?





一緒で良いって、言ってるよ。





もしかして、私の事が好きなのかしら?
ハルカには悪いけど、口実なのかしら?





ハルカだけじゃ心配だから、
ついて行ってあげる。





決まりだね。





じゃ~、ヒロ君。
バイバ~イ。





バイバイ。





良かった。
これでハルカにお礼が言える。
本当にお礼を言わなければならないのは
僕なんだから・・・。


そして、土曜日!!



ハルカちゃん。
来てくれて、ありがとう。
それに、アカネちゃんもね!





なによ、
私はおまけみたいじゃない!





まぁまぁ~。
ヒロ君、今日はありがとうね。





今日は僕がご馳走するから、
好きなもの頼んで良いよ。





じゃ~、私はケーキと紅茶!
それに・・・。





私はパンケーキ。
あとは、オレンジジュース。
それに・・・。





じゃぁ、僕は珈琲で!


普段は何をして過ごしているとか
何が嫌いだとかいう話をして盛り上がった三人。
不思議とハルカとヒロの意見が合い、
ハルカのほのかな恋心に火が付いた。



ヒロ君、今度は遊びに行こうよ~
ね?





いいよ。
何処に行きたいの?





え~とね、
遊園地に行きたいなぁ~
ジェットコースタでしょ!
観覧車でしょ~!
後はね・・・。





アカネちゃんは、そこで良いの?





ワタシ、行かないわよ。
そんなの、二人で行きなさいよ。





そうなると、デートっぽくなるけど
ハルカちゃん、良いの?





うぁぁ。
でも、なんか嬉しいな!





じゃ~今度は遊園地に行こうか。
ハルカちゃん、今日は遅いし
そろそろ帰ろうか。





ふぁ~い!
遊園地、たのしみだなぁ~





もう
彼氏彼女の関係みたいじゃない。
ハルカ良かったね、
遊園地行ける事になって。





うん


こうして、次に会う約束をした二人だった。
出会うべくして出会った二人は
この後、急速に接近するのであった。
幾日か経過した今でも、
ヒロにはハルカに言えない秘密があった。
それは、ヒロは人間では無いという事だった。
ハルカとの楽しい生活を手放したくないヒロは
ついつい、言うタイミングを逃してしまっていた。
そして、これは・・・
ハルカとヒロの本当の出会い!



うぁ~!
小鳥さん、大丈夫~?
痛そう~





チュン、チュチュン


窓が開いていて、
迷い込んでしまったのであろう。
外の景色を見て飛び出そうと瞬間
窓ガラスに激突するのであった。
そして、悶える小鳥を見つけたハルカは
急いで獣医科に連れていくのであった。



小鳥ちゃん、ちょっと我慢してね。
すぐ先生に診てもらうからね。
死んじゃ、ダメだからね!





先生、この子診て~
お願いだから。
ね~診てよ、苦しそうなの。





チュ~ン





仕方無いですね。
他の先生には、黙って置いて下さいね。





っで、どうなの?
この子大丈夫なの?
窓にドンってぶつかって苦しそうなの。





ちょっとパニックになってますが
2、3日も安静にしていれば
怪我も良くなりますよ。
いま外に出るのは危険なので
少し様子をみてあげて
元気になったら
放してあげれば良いですよ。





いつも、ありがとうね。
先生。





心優しい人の気持ちを
踏みにじりたくないのでね。
ただね、こういう事を良く思わない
大人もいるので黙っておいて下さいね。





ふぁ~い。





小鳥ちゃん、良かったね。
元気になるまで、
ハルカの家に居れば良いよ。





チュ~ン


そして月日は流れて、
ハルカと再会するのであった。
もちろん、人間の姿で再開を果たしたので
ハルカは気が付かなかったが・・・。
そして少女は恋に落ちる!
