ジョセフの声は震えていた。



確かにあなたは盗んではいないようですね。ですが、その泥棒が持っていた品物を横取りしていたとしたら?





何を言っている?
これはオレの物だ!





管理局は保管している品物は、一時的なもので、手続きをすれば本人に返すこともあります。





あなたも知っているでしょう、あの管理長はまじめで仕事熱心な方です。





保管してある品々はきっちり管理されているのです。





もしここにある品物が保管倉庫にあった物だとしたら、あなたが横取りした証拠になるでしょう。





...!





な、なんで俺が宝石を売っているのを知っている?お前に何も関係ないだろう。





ええ、ですが私が察するに、ここにある宝石類はもともと本人の手に渡る予定だった。





それが盗まれ、闇で売られていると知った、それで私に依頼してきたようですね。





依頼...いったい誰が...?


ジョセフの声は震えていた。



ヴィクター・クロウリー
からの依頼です


フェリックスの言葉に、ジョセフの顔は青ざめた



な、な、にぃーヴィクターからだと!!


つづく
