同時にアヤが手に持った紙には
”決行は四年後、14歳の誕生日前日”
と書かれていた。



やあ、ハロルド





…ああ





見違えるねえ~!大きくなったね~!





…何を今更





いやほら!
今日は8月30日、君の10歳の誕生日の前日だろう?





…そうだな





それで提案だ。例の事…決行日は五年後…君の15歳の誕生日にしてみないかい?


同時にアヤが手に持った紙には
”決行は四年後、14歳の誕生日前日”
と書かれていた。



…!





ほら、やっぱり、ね?サプラーイズ!って感じで!やりたくない?





そ、そんな軽い気持ちでここまで来たわけじゃないのは、貴方が一番知っている筈だ!





勿論。だからだよハロルド…





気心知れあってる人間同士で、重い雰囲気のまま進めると思うように話が進まなくなる時がある
それに、これは特に重要なことじゃないんだ





…?どういうことだ





この7年…君は本当によく頑張ったし、体力や計画性はまだだとしても、経験も実力も大きくついた
だから、ボクは全く不安を感じてない





いや~!うれしいよ!
流石ボクの弟子って感じ!





…





だから、正直決行はいつでもいいんだ
君の思う日でいい。君がやりたい時でいい


またアヤは紙を手に持った。
”実力は申し分ない、けれど、経験は足りない”
”あと四年でしっかり経験を積むんだ、いいね?”



…ね?ほら、今まで練習で色んな動物を狩ってきたろ?デカさが違うだけ、人間なんてあんなもんさ。ボクの感覚的にね!





君は、変わったからね…きっと上手くいくよ!





…貴方は変わらないな、それに、自分のことを何も教えてくれやしない。





へへへ、ミステリアスな大人の殺し屋って感じでいいでしょ?というか、語れるような経歴がないからね!





…結局何歳なんだ、この人





そんな目をしてもダメだよ、教えてあげない!





今の君ならどの言葉が嘘で、どの言葉が本当かわかるはずだ。





…わかった。というか、端から教えてもらえるなんて思ってない





良く分かってるじゃないか~それでいいんだよ!





さ、次会うのは一週間後だ、いいね?





…ああ、了解だ。





そうだ、君に最後の課題を与えよう





…なんだ





…作戦実行前に、ボクを必ず殺すことだ





…え


