CLIMAX PHASE
CLIMAX PHASE
◆Climax01◆
ボルタイ襲来



「ボルタイ……!」





「あれは……! 来ましたね、悪党……!」





「貴様らか! このボルタイ様の持ち物を盗んだという輩は!!」





「盗みをはたらいたのは貴方の方でしょう! 騎竜は悪事を成すためにいらっしゃるのではありませんっ!」





「ほう、お前ら、見覚えがあるな。あの隊商を襲撃した時に、姿を見せたやつらか! 私のすきを突いたのかもしれんが、我らタルタル騎兵の機動力を見誤ったな! 其方にも騎兵がいるようだが、所詮は一人!」





とトヤーを指さしてニタァと笑みを浮かべる。





「そうだ。そこのお前だ。タルタルの兵よ。今なら貴様だけ命を助けてやろう。そいつらの首をよこせ。それだけで、貴様を助けてやろう」





「誰がそんな言葉を聞くものですか! 私の手で成敗致します!」





(トヤーさま横顔凛々しい)





「愚かな……そこの娘」





とシェンファを睨みつけて。





「貴様を殺すのは最後だ。貴様が持つそれは、この私の一番のお気に入りなのだからな! 残念だよタルタルの同志よ。さあ、死ぬ準備はできているか!」





「口説き文句としては0点ね、聞くに堪えないからそろそろ黙らせていいかしら? それと、この子は私とデートの約束があるの。あげないわよ」





「彼女を傷付けさせはしません! 皆さん、行きますよ!」





「戦闘配置だ! お前たちは4-4! 私は4-2、ボルタイ騎兵×2は5-3にそれぞれ[騎乗状態]で登場する!」





丁寧に説明してくれてる。


(一同笑)



これは丁寧な悪党。


【第1ラウンド】



「トヤーちゃん、あの醜男をお願い! 雑兵はこっちで引き受けるわ!」ワイドアタックあるからモブは任せて欲しい。





「了解しました! アシュリーさん、お気をつけて!」はーい!





もう言い方が酷い(笑)。





男で悪党だから慈悲はないのだ。





女にしか目がないカッコイイお姉さんいいぞいいぞ。





醜男ことボルタイへセットアップで《エンサイクロペディア》、[エネミー識別]します。(ダイスを振る)達成値17。





レベル7で【物理防御力】が高い。《人馬一体》で騎乗状態であり、種族スキルで《イモータリティ》がある。これにより《トリビアリスト》を取得している。他には《スマッシュ》《ブランディッシュ》《ストライダー》《駿足》が3あって移動が26。《チャージ》《バッドステータス無効》それから《変幻攻撃》で命中が3D+5まで上昇している。《イミューンウェイト》持ってるけどこれ旧版の方だから特に気にしないで? 《ボルタイ流騎馬戦術》というスキルによって、メジャーアクションで[騎乗状態]のこのエネミーが[騎乗状態]でない対象を攻撃した場合、そのダメージに+2Dされる。以上だ。





うわん。





つよい。





そういや醜男さんエルダナーンだった 頭良いのか……。





散開したほうがいいね。





ですねー。





「私はタルタル随一の勇者ボルタイ!」





「悪事を成すものに勇者を名乗る資格などありません!」4-3に移動して《エアリアルスラッシュ》でボルタイを攻撃!(ダイスを振る)18!





……。


トヤーの初撃に対しボルタイ側の回避を振る。その出目は共に1だった。



ファンブル。


(一同大爆笑)



あれだけ強いなあって持ち上げられておいてこれだよ!?





「お覚悟っ!!」最初から全力で《マジックフォージ》を宣言! (ダイスを振る)ダメージは33〈風〉魔法ダメージです!





「ぐっ、お!?」





6めっちゃ多いな!?





(ボルタイの竜になって)「ご主人最近太ったやろ、重くて疲れてまうわ」


(一同爆笑)



「この馬鹿竜がァッ! ちゃんと躱せ! 同じ竜を駆る者同士、相手になってやろう」





ムーブアクションで《チャージ》を宣言。これによりダメージが5増加、それから戦闘移動を行う。4-3地点にいるトヤーにエンゲージ! マイナーアクションで《スマッシュ》を宣言しさらに【筋力】分の5点のダメージ増加。メジャーアクションで武器攻撃だ!(ダイスを振る)24の物理ダメージ!





《プロテクション》で(ダイスを振る)10点軽減!





「く……! アヤさんありがとうございますっ!」





「仲間の盾か。小癪な!」





5-3まで戦闘移動し、ボルタイ騎兵に《ワイドアタック》します。(ダイスを振る)命中16。





嫌ですどうぞ(ダイスを振る)一体目の騎兵がクリティカル回避しました。





げっ。





おふぁ。





「……流石に速い!」(ダイスを振る)ダメージ14。





「アーラホーラサッサ~♪」と陽気に躱す騎兵と「グベラァッ」と吹き飛ぶ騎兵の図。そんな戦場でキミたちに守ってもらいながらシェンファが言う。





「人を殺して奪ったものをまるで自分の物のように……私は奪ったんじゃない。取返しに来たんだ……! 央都に行くにはやつを倒すしかない。お願い、あなたたちだけが頼りよ!」





ムーブで4-5移動。メジャーでトヤーさんに《ヒール》を(ダイスを振る)発動。(ダイスを振る)19回復で!





「アヤさん、ありがとうございます! ……人の物を……命を、一体何だと思っているのです……!」ぴったし最大値わぁい。





やったー。





「何とでも言うがいい。……しかし、そこの神官が邪魔だな。殺せ」





やったー!?





「アヤさんっ!?」ひえ。





その命令を受けて騎兵が弓をアヤへ向ける。15m先にいるアヤに《ボルタイ式弓術》を適用させて4D+3(ダイスを振る)……適用しまして……14!?





2D+3で(ダイスを振る)10で回避失敗。





当たらないかと思った! ダメージは15です!





《プロテクション》で(ダイスを振る)13軽減!





くっ、それだとノーダメージか……!


その後続けて二体目のボルタイ騎兵がアヤに攻撃を仕掛ける。
この攻撃は軽減しきれず8点のHPダメージを通した。



「痛いです……」





生き残れば次の精鋭になりそう。





「死に物狂いなんだよぉおお!」


【第2ラウンド】



「その力、善行に成せばよろしいですのに!」マイナーでMPポーションを使用。(ダイスを振る)ぎゃふ……2回復。メジャーでボルタイに《エアリアルスラッシュ》(ダイスを振る)14!





「ええい、忌々しい。躱せ!」





(ダイスを振る)失敗!





2D+14で……(ダイスを振る)25のダメージ! 出目の落差。





「くそっ。この私が! 貴様らッ! よくもこの俺に傷ヲォォオオオオ!!」





トヤーに《スマッシュ》から武器攻撃! 《ボルタイ流騎馬戦術》がトヤー[騎乗状態]だからまるで意味がない!(ダイスを振る)命中15!





(ダイスを振る)失敗。





2D+15で(ダイスを振る)21のダメージだ!





《プロテクション》で(ダイスを振る)13軽減!





「お前たち、本気を出せ!」





……ここから《ダブルショット》を解禁します。





えええ!?





大丈夫大丈夫旧版仕様の《ダブルショット:旧》だからただの《連続攻撃》だから(めっちゃ笑顔)。





雑兵に《ワイドアタック》します!(ダイスを振る)命中17!





「誰がざっぴょうだ雑種!」(ダイスを振る)どっちも失敗!





(ダイスを振る)20のダメージだ!





ざっぴょう。





(ふと漢字を調べて)ぞ、雑兵……。


(一同爆笑)



ざっぴょう(笑)。





そういうの弱いからすぐ吹きだしてる。





ええい! 漢字弱いのがこんなところで!?





もうむちゃくちゃ(笑)。





(ダメージ計算をして)お? ざっぴょう2が死んだぞ。





やったぜ!





「まずひとつ!」





「ちっ」





やったぁ。待機で。





騎兵行きます。今度はランダムに(ダイスを振る)やっぱりアヤだ。《ダブルショット:旧》による連続攻撃!「ふはは、死ぬが良い。連続撃ちだ!」





インタラおねがいしますん。





「スキあり!」《インタラプト》宣言で。





「お見事です!」





むしろその為に使いだしたとまで言えるな?


(一同笑)



まあ正直いつ使おうか迷ってた。





待機から、マイナーでMPポーション使います。(ダイスを振る)7回復で、自分にヒール……20回復しました。


【第3ラウンド】



マイナーでMPポーション使用(ダイスを振る)4回復。





魔法撃つだけのMPある?





だいじょぶですっ! 残りMP12……《エアリアルスラッシュ》!(ダイスを振る)命中は20です!





ここで倒したい!





「何故だ。同じタルタルの者であろう! なぜ、こちら側につかない!」





(ダイスを振る)14で失敗……。





「そ、そうだ。今こちら側に着くのなら、待遇もよくしてやるぞ……?」





「同じ、だからこそです!」





「何?





「同じタルタルの民として、貴方のような悪党を私は許しません! 罪も無い人々を傷付けてきた報いです……! 喰らいなさいッ!!」





目的正義がここで。





「勇者とは正義を成す者を言うのです。貴方は、それに相応しくない」フェイト2入れます!(ダイスを振る)29の〈風〉ダメージ!





「な、なぜだ……わたしは、タルタル随一の勇者、ボルタイ。その私が、倒されるなど……あえり……な……」





倒れるボルタイ。それを受けて騎兵たちが慌てだす。「ぼ、ボルタイ様が敗北した! 撤退、撤退ぃっ!」と逃げ去っていく。





「……いつの日か、彼らも分かってくれるの良いのですが……」





「……した、倒したの? あの、ボルタイを……倒した!!」





「(ほっとして)……戦闘はやっぱり苦手です」





「追う必要はないわよね?」





「そう、ですね……残りの体力の問題もあります。今回は見逃しましょう……」





「さ、急いで移動しましょう。まだここはセーリアじゃないしね」





「ボルタイも役人に突き出さなきゃね! 急いで宮廷に向かわなきゃ!」


ENDING PHASE
◆Ending01◆
央都への帰還



ボルタイを倒したキミたちはシェンファを護衛してセーリア大帝国の首都央都へやてきていた。シェンファは献上品の納品期日ギリギリの到着に慌てて、宮廷へ向かっていった。彼女が宮廷から出るのを待っている最中、一人の官吏がキミたちの方へやって来た。「もし、お主たち。商人シェンファが言っておった冒険者とはその方らか?」





「ええ、そうですけど。どうしました?」





「はい。貴方は……?」





「……?」





「此度、北西部国境付近で発生していたタルタル軍人による周辺住人への襲撃被害は、央都へも報告が届いて負った。しかし、相手が相手だけに難儀しておったのじゃ。そんなところに、商人シンファから、襲撃の首謀者が退治されたという報告を聞いて、その功を成したものに会いに来たのだ。見事な働きであった。この一件、大皇帝のお耳にも届いており、陛下はお喜びだ。お主らをねぎらい、褒美を与えよとの仰せである。謹んで受け取るがよい」一人1000Gをどうぞ。





「まぁ……ありがとうございます!」





「ありがたく頂戴しましょう」





「……はい、ありがとうございました」


◆Ending02◆
少女の感謝



それから少ししてから、シェンファが戻ってきた。宮廷から戻ってきたシェンファの表情は安堵に満ちたものだった。どうやら無事に献上品を届けることができたらしい。





「ふぅ、無事に宮廷に献上品を届けることができたわ。これで私の商人としての信用も守られたし、なんとか殺されてしまった仲間たちに顔向けできそう。そうそう、今回の事件のことはお役人さんに報告しておいたわ。また、ボルタイの拠点に残っていた略奪品も、軍から特殊兵が派遣されて回収されるって話だったし、それが成功すれば被害にあった人たちのもとに奪われたものが戻ってくるはずよ」





「本当ですか! 良かった……!」





「今回は助かったわ。あなたたちがいなかったら、あの時、私は死んでいた。本当にありがとう。これ、今回の報酬に受け取って」





と2000Gを。





「こんなに……! よろしいのですか……!?」





「勿論! あなたたちは命の恩人ですもの」





「……では、有り難く。ありがとうございます」





「ありがとうございます」





「ありがとう、シェンファちゃん。折角だし、四人でおいしいものでも食べにいきましょうか」





「それなら町の方に私が良く行くお店があるから、そこでお礼にご馳走させて欲しいの!」





「あら。お約束のデート、でしょうか?(くすくす)」





「だぶるでーとですね、いきましょう」さり気なくこっちもデート風にする娘。





「ダブルデート、いい響きね!(アヤちゃん、がんばって!)」





「だ、だぶ……?(戸惑っている)」





「だぶるでーと? よくわからないけど……さ、いきましょ!」





「あ、アヤさんが嬉しそうだから良い、かな……? 行きましょうか!」





シナリオクリアですおめでとうございます。シナリオ名「明日を取り戻せ」成長点23点です! お疲れさまでした!!





わぁい! ありがとうございましたー!!





わあい、おつかれさまでしたー。





おつかれさまでした!!





「それじゃあ、ご飯に行きましょうか!」





「ええ、お味が楽しみです!」





(さりげなくトヤーさんに腕絡めていこう)「はい」





(西方から逃げてきた時はどうなることかと思ったけど、当分はこっちで楽しくやれそうね……♪)


『アリアンロッド2E・リプレイ
フルール・ド・リス』
第一話
「明日を取り戻せ」
─FIN─
