ーー???
ーー???



う・・・うう・・・





ーー!!ーーーーー!!





ルナ・・・?何で瓶の中に?あ、あれ・・・ここは・・・?


いつの間にか気を失っていた俺は、気がつくと薄暗い場所にいた・・・よく見ると・・・牢屋・・・!?何か手足も縛られてるし!!ルナはゼ○ダよろしく瓶の中で全然声が聞こえないし!!



ふあっ!?な、何・・・!!
なんでこんな・・・!?





ーーーー!!ーーーーーーーーー!!





ご、ごめん・・・全然何言ってるかわかんない・・・


自力で思い出すしかなさそうだ・・・うーん・・・ああ!!思い出した!!確か俺たちは・・・。
ーー少し前・宿屋の一室



う~ん・・・二人とも遅いわね・・・


夕飯を買いに行くといって二人が出て行ってから結構な時間がたったが、帰ってくる気配がまるでなかった。ルナと話し合った結果、アルマが何かしら面倒なことに巻き込まれているのではないかと言う結論にいたり、とりあえず二人を探しに行くことになった・・・んだけど・・・



どうもこんにちは!旅人さん!!





うわ!?





今度は何!?





ああっと、すいません。驚かすつもりではなかったんです。





実は、私魔法薬の制作をしている者で、最近新薬が完成したのでこうして村の人々に試供品をお配りしているのです。





本日、ここに旅人さんがいらしていると聞いて、もし良ければ旅に役立ててほしいと思いましてね。





あら、そうなの?





ルナ、魔法薬って?





魔法薬は、消費した魔力を回復させたり、傷を癒やしたりすることができる薬の事よ。補助魔法が不得意な旅人や、ヒーラーの魔力がつきちゃったときに役立つから、持っていて損はないわ。





へえ、そんな物があるんだ!





でも、確か魔法薬って結構高価な物よね?そんなに配っちゃって平気なの?





ええ、この魔法薬は比較的低コストで作ることができましたので・・・少量にはなりますが。





そうなの?じゃあ、遠慮せずにもらっておこうかしら♪





はい、お二人分ですね。どうぞ。





ありがとうございます!





うふふ、大事に使わなきゃね!





まいどです。あ、そうそう・・・その薬、お香としても使えるんですよ。ちょっと匂いかいでみてください。





すごい!高機能ね!!
・・・クンクン・・・うん、確かにいい匂い!





ほんとだ!・・・なんか、ふわーってするような・・・





あ、あれ・・・なんか・・・すごく・・・ねむ・・・


・・・そうだ・・・それで俺たちは、そのまま眠ってしまったんだ・・・あの薬は・・・。
ーー現在・???
得体の知れない薬なんて貰うんじゃなかった!!
なんとか拘束から逃れようと手足をばたつかせていると、こちらに近づいてくる足音が聞こえた。



おーおー、気がついたみたいだなぁ?





あんな見え透いた罠にかかるなんて・・・ほんとにおめでたい奴らだぜ!





ーーーー!!





ーーーーーーーーー!!





お前は試供品の・・・!
どうしてこんなことするんだ!!





「どうして」?どうして、だってよ?





「どうして」、なあ?





かんたんなこった。
「天空のルビー」のありかがわかったんだろう?それを吐け。





は、はあ・・・?


天空のルビー・・・まさか、あの話を聞いてたのか・・・?それとも、天空のルビーって物が本当にあるのか・・・?でも、明らかに盗賊チックな見た目してるし・・・そうなるとやっぱり、「アレ」が天空のルビーってわけじゃないのか・・・?



お前が素直にありかを吐けば、これ以上手荒いまねはしないぜ?・・・でも、もしそれを教えないなら・・・


鉢巻きを着けた盗賊が牢の中に入ってきて、俺の首にナイフの側面を押しつけてきた・・・!



ひっ・・・!!





ーーー!!!





ここで首が飛ぶぜ?





あ・・・あ・・・ま、待って、ください・・・!ま、まだ、はっきりしてなくて・・!!





時間稼ぎのいいわけは求めてねえんだよ!
いいから吐け!!





だっ・・・だって!!俺たちが求めた答えは・・・!!


こんな答え言ったら、絶対ふざけてるって言われて首が・・・!!でも言わなくても飛ぶ!!!あああもうどうしたらいいんだ!!!



強情なガキだな・・・俺たちは気が短いんだ。





残念だな?


男の手に力が込められる・・・!冷たい金属が首に・・・!!



あああああああああああっ!!!





ーーー!!ーーーーーーーーーーー!!!!





秘技・ファントムショット!!





がっ・・・!!


首からナイフが離れる・・・この声は・・・!



な・・・!どうした!?





アルト、ルナ!!助けに来たよ!!





ーーー!!





あ、るま・・・!!





な、なんだこいつ!!どっから入ってきた!!





おい!!警備はなにやってる!!





無能警備なんて、俺たちには無意味だぜ?





この偽物どもが!!


アルマの背後から、男がひょっこりと顔を出した・・・と思った次の瞬間には、もう盗賊の背後に移動し、綺麗なコブラツイストを決めていた・・・!!



ーーー!!ーーー??





アルト!!怪我は・・・大変・・・首が・・・!





だ、大丈夫・・・ちょっと切れただけみたいだ・・・それよりルナを出してやってくれ!





んな・・・い、いででででで!!!!





最近、アルバスの辺りでロビン義賊団を名乗る輩が出没してるって聞いてな・・・おかしいと思って様子を見に来たらこのざまだ!!





良く聞け!!俺は・・・ロビン義賊団団長、ネプト・シャーウッドだ!!





えええ!?





うそ!?





こいつが・・・団長!?


今までの風体から全く想像がつかない・・・!?
驚く一同を尻目に、ネプトは続ける。



俺たちの名を汚したこと・・・その身をもって償って貰うぞ!!





ひ、ひいいいい!!痛い!!!お、お助け・・・!!


その後、駆けつけた村の自警団によって、騒ぎは収束。俺たちは簡単な事情聴取のような物を受けて解放された・・・。
ーーアルバス村・宿屋の一室



巻き込んですまなかった!!


宿屋に帰るなり、ネプトはそう言って頭を下げた。俺とルナはすっかり冷めてしまったディナープレートを突きながらそれを否定する。



いや・・・勝手に巻き込まれちゃったというか・・・騙されたのは俺たちの方だし、ネプトは何も悪くないよ。警告だってしてくれたのに・・・





そうね・・・村の中だからって安心しきっちゃったのがダメだったんだわ・・・ごめんなさい・・・





それは・・・言えてるね。僕も緊張感が足りてなかった・・・





あー・・・いや、そっちじゃない。
実は、この宝探し自体あいつらをおびき出すための茶番だったんだ。





そこから!?





ふうん・・・そうだったんだ





アルマ抑えて!!





でも!!・・・謝るくらいなら最初から巻き込むな!!僕だけならまだしも、アルトとルナは・・・!!





今回だって・・・少し遅れてたら、アルトは・・・





・・・本当にすまなかった・・・まさか、こんなに早く手を出してくるとは思わなくて・・・





・・・・・・・・・


確かに・・・少し遅れてたら・・・なんて、考えたくもないな・・・でも・・・



必死、だったんだよな?





アルト・・・?





ネプトはさ、いつもへらへらしてるように見えるけど、何かを思って行動を起こすとき、すごく真剣な顔になるんだ。この村から出るなっていったときも、さっきも・・・





・・・そう見えるか?





お、俺の主観だけど・・・でも、悪い人じゃないと思う・・・やり方はともかく。





・・・そっか。





でも・・・アルトの言う通りかもね。
本当に悪い人なら、あんなに怒れないもの。





・・・・・・確かに、そうかもしれないけど・・・


アルマはまだ納得いかないようだけど・・・でも、根っからの悪人じゃない。ただ、仲間のために一生懸命だったんだ・・・今の俺みたいに。



だからさ、そんなに申し訳なさそうにしないでよ!俺そういうの苦手だし・・・。





被害者当人がそう言うんじゃ、従うしかねえな。





わかったよ・・・ありがとう。





ふふふっ、これで一件落着ね!





一応ね。
それから二人とも、何でもかんでも簡単に信じないこと!僕ももう二人から離れないから!!





あはは・・・うん。気をつける・・・





ふええ・・・ごめんなさぁい・・・!


それから俺は、ディナープレートを完食するなりすぐに眠ってしまった・・・今日はすごく疲れた・・・ん?なんで疲れてたんだっけ・・・まあ、盗賊に襲われればそりゃあ疲れるか・・・明日は・・・平和だといいなぁ・・・。
ーーーそして次の日の早朝、俺はネプトからスコアとバトンを帰して貰ってないことを思い出し、悲鳴とともに飛び起きた。



スコアとバトンだ!!!





ふえあっ!?な、何よ急に!!





んうう・・・どうかしたの、アルト?こんな朝早くに・・・。





昨日、何か忘れてる気がしたんだけど・・・そうだよ・・・!スコアとバトン!!あいつから返して貰ってない!!





そういえば!!





うわすっかり忘れてた!!


手早く身支度を調え、ネプトの部屋を訪ねる・・・しかし、そこはもうもぬけの殻だった・・・。



う、うそ・・・どうしよう、いない・・・!!





あいつ・・・!どさくさに紛れて!!





アルト!こんなの見つけたんだけど・・・


少し遅れて、ルナが紙片を持って部屋から出てきた。



・・・?これは?





鏡台の引き出しの中にしまってあったの。昨日はなかったのに・・・。





何か書いてある?





ええ・・・うーんと・・・
「ノーツモニュメントにて、答え合わせを行おう」・・・だって。





答え合わせ・・・?





・・・!今何時!?





え・・・?





あっ、そうか!!





え?え?なに?どうしたの?





今は・・・七時ちょっと前!!
急げば間に合うけど、答えが・・・





答えはわかってる!な、ルナ!!





へ・・・?あ、ああ!!そういうこと!!





ええ!もうばっちりよ!!





ほんと!?すごいよ二人とも!!





へへ、女将さんのおかげだな。





それじゃ、急いでモニュメントに向かおう!


俺たちは、まだ明るくなりたての村を走った。そんな時間だというのに、多くの村人が空を仰ぎ、俺たちが探し求めていた「宝」を見て笑っていた・・・。
ーーアルバス村・ノーツモニュメント前



おはよう!昨日はよく眠れたかな?





おかげさまでね。


モニュメントの前には、案の定ネプトがいた。手にはスコアとバトンを持っている・・・。



昨日、あのまま返そうとも思ったんだがよ、やっぱそれじゃ面白くねえなって・・・答えもわかったみたいだしよ。





全く・・・じゃあ置き手紙もっとわかりやすいところに置いてよ。気づかなかったらどうするつもりだったのさ?





そのときはそのときだ!ドンマイドンマイ!!





しゃれにならないわよ!!





んで?お前らが見つけた「天空のルビー」は何だったんだ?教えてくれよ。


ネプトが優しく問う。
俺は、一歩前に出て言った。



「天空のルビー」は・・・この村の「宝」は・・・





この「朝日」だ!!





・・・・・・





ど、どうなのよ・・・?





・・・・・・


・・・え?なんだよこの空気!!なんで黙るんだよ!!溜めるな!!



お見事、正解だ☆





やった!!





なるほど・・・確かに朝日は日中の太陽より赤く見えるし、莫大な量の火のエレメントによって熱を発している・・・人の手には触れられないし、近づいたら黒焦げ・・・よくわかったね!!





宿屋の女将さんが「天空のルビーは、この村の何かを言い換えてるんじゃないか」って教えてくれて・・・そのおかげなんだけどね。





でも、自分で答えまで導いたんだろう?それなら、主催者として異論はないさ。





じゃあ!!





ああ、約束通り返してやるよ。
おめでとう♪


ネプトからスコアとバトンを受け取り、肩の力が一気に抜ける・・・良かった・・・。



よかったね、アルト!!





もう盗まれたりすんなよ?





君が言うな





おおこわい・・・





ま、まあまあ・・・ちゃんと戻ってきたし・・・





そうそう!!万事解決よ!!
アルト、スコアも無事戻ってきたことだし、早速音を入れちゃいましょう!!





うん!!


俺はそのままモニュメントの前まで進み、スコアを台座にセットした。そして、前回と同じようにバトンを振るーー
音がすべて納まり、その場に静寂が戻る・・・と、



何今の!!すっげー!!


ネプトが後ろから飛びついてきた。



うわっ!?





何今の!!何今の!!すっごかった!!もっかいやってくれよ!!





ネプト・・・早々にどかなきゃ・・・





撃つよ?


こめかみ付近を何かが勢いよく通過する・・・!



うおっとぉ!!
って言いながら撃ってんじゃん危ないなぁ・・・





あ、アルマ!!今すっごい危なかった!!俺にも当たるとこだった!!!





うわ!!ご、ごめん!!





全く・・・この二人をかち合わせてるといつかけが人が出そうね・・・





でもまあ、もうすぐお別れでしょ?心配ないよ♪





仲悪い自覚はあったんだ!?





あ?俺このままついてくけど?





は!?





え!?





へ!?


ネプトは「いや~」と頭を掻きながら言った。



だって、お前らいつかはトワイライトにも寄るだろう?俺もこれからトワイライトに帰るつもりだから、進む方向が一緒なわけ。





ほら!旅の仲間は多い方がいいって言うじゃん?





ええ・・・





それもそうね!私はいいわよ!





うん。俺もかまわないよ!





ええー!!
いいの!?こいつドロボーだよ!?





つれないなー、アルマったらー。





それに、戦闘要員がアルマ一人だけじゃ、これから何かと辛いだろう?





簡単な補助魔法と体術なら自身あるぜ、俺?


確かに・・・アルマ一人に任せておくのは正直申し訳ないしなぁ・・・俺もそろそろ牽制くらいできたら・・・



むうう・・・そりゃ、そうだけど・・・





んじゃきまりだな!これからよろしく、スコアホルダーご一行さん♪





うん!よろしく、ネプト!!





よろしくね!!





・・・・・よろしく


こうして、新たな仲間を迎えた俺たちはアルバス村を出た・・・
次の目的地はーー科学都市・ミッドナイトだ。
第三楽章
ネプト、お気に召す ~Fin~
今回は割とまじめな
次回予告!!
ヌピテゑんよそなとおほなきろうそあっけいの、ちがねめきつかたねマッデトアテなそでらちき。
せけの、ほへいゑはちゆいてさとあおおきねきなぞっそ!!



さあさ、この暗号のレベルは1だぜ!
かなり簡単だからヒントを見れば誰でも読めると思うぜ!!





ヒントはこれっ!!





らをげ=りんご
そおと=高菜
さえおよ=塩辛
これで簡単に解けるわね!頑張って!!





まじめだって聞いてたのに!!
ってか何だよそのヒント!!なんで高菜と塩辛なんてわかりにくいもん入れたのさ!?おっさん趣味がバレるよ!?





ちょうど目の前に高菜おにぎりがあって、塩辛が食べたかったからだって。





欲望丸出しか!!!


次回
「ルナ、没収される」
こうご期待!!



文章の内容は割とまじめなんだけどなぁ・・・



ゼルダノ瓶詰メww確カニ、ルナニハ想像ガツクww
ネプトヤルトキハヤル奴ノヨウダナ。二面性ッテノハ、クールダゼ!
サテ……暗号解クカφ(..)
藤和さん>
やりましたか!?読者さんの不意をつけるとは…!申し訳ない気もしますが今すごく嬉しいです…!
賑やかになりますよー!!特別うるさいのが仲間入りしましたからね(*´罒`*)
ダーインスレイブさん>
妖精のルナをどう閉じ込めるか考えた時にまっさきに思い浮かんだのがゼルダだったんですww
ネプトは、るりルシ的残念なかっこいい理想の大人ですよ(๑`・ᴗ・´๑)
面倒だと思いますが頑張ってください!!
ねぷとをあらたになかまはくわえたいっこうは、つぎのもくてきちのみっどないとにたどりつくそこは、まほうをひつようとしないかがくのくにだった
アッ、ネタバレマズカッタラ、コメ消シテイイヨ
正解です!お見事!!
細かくいうなら、「なかまは」ではなく「なかまに」ですが…!
大丈夫だと思います!答え合わせはここで!って事で!(自分で解読し直すのが面倒なだけのダメ作者の鑑)
惜シイ!特賞ハワイ旅行ハ逃シタカ
チョックライッテクル