


今年ももうクリスマスだな!





明日から冬休みですね





冬休みでも!亀さんのお世話しにきますん!





無理はするなよ。大晦日と三が日は、僕が世話をしに来るから





そうなんだよなー、大晦日と三が日はどうしても学校来られないんだよな





竜ケ崎君と水海道さんは、初詣とかに行かなくてはいけませんしね





松戸も親戚の集まりだろう?





はい。気は進みませんが





あれ?なんで小絹先輩は学校に来られるんですか!





うちは特に年末年始に出かけると言う事が無いんだ。
親戚がうちに来ることはあるが、学校に行くと言って家を出る分には文句を言われない





お前の家もなんか大変だな





まぁまぁ。
重い話はここまでにして、クリスマスパーティー始めますか?





そうだな!
前回好評だったから、ジンジャークッキーとドーナッツ、多めに作ってきたんだぜ?





私も!がんばってフルーツケーキ焼いてきましたん!





フルーツケーキか、すごいな。
どんなん?





ホットケーキに!ドライフルーツ混ぜたやつです!





実は僕も、魚の形のパイを焼いてきた





あれ?小絹はクリスマスの準備は気が進まないんじゃなかったん?





いや、こうやって皆で準備するのなら、悪くはないかなと





そうですか?僕はブドウジュースを持って来たんですけど、なんだかパンと魚まで揃っていると、最後の晩餐みたいですね





え?もしかして不吉ですか!





そうじゃ無いって。聖書の一節を壁に描いた、『最後の晩餐』って言う絵が有るんだよ。
それみたいだなってこと





竜ケ崎君に通じて良かったです





竜ケ崎がわからないと言ったら一発入れているところだったな





なるほどです!
それじゃあ、ジュース飲むのに紙コップ持って来ますね!





はい、お願いします





こういう時、すぐに紙コップという発想を持ってくれるのはありがたい





こうやって食べて話してるだけでも良いけどさー





どうしました?





なんか、パーティーって言うか、イベントっぽい事有っても良いよな





なるほど。それは言えている





でも、何か有りますかね?





あっ!そいじゃあ、私、竜ケ崎先輩のお歌と朗読聴きたいです!





そうですね、竜ケ崎君が良いと言うのなら、お願いしたいですね





おい、止めないのか?





小絹君が修学旅行の時、竜ケ崎君の朗読を聴いたという話を聞いて、正直うらやましいと思いました





あ、ああ





そっかそっか、じゃあやろうか。
どっち先が良い?





お歌先が良いです!





OK、じゃあ始めるぞ





はーい!





てっとーてっをーつーないでー♪
なっきーなーがーらーこんがらがぁって♪





相変わらず高音も原曲キーで攻めていく姿勢だな





それーでもつむいだつきひのぶんだけ♪
すてがたいものがふえていた♪





『モノクロームの僕が、織り成す色相環。
遺された極彩の、交点全てが今を謳う』





…………





…………





…………





『途切れないその愛の、名前は僕に刻み込むから』





…………





…………





こんな感じかな?





わーい!竜ケ崎先輩ありがとうございます!





これがクリスマスプレゼントなのなら、家の方の諸々も頑張れる気がする





そう?じゃあもっちょいやる?





お願い出来るのなら、僕はもう少し聴きたいですけどね





あ、ああ、それじゃあもう少し……





おう。じゃあ始めるぞ。
『雪の降る朝焼けに、僕は一人待っている』





…………





…………





なんで松戸先輩と小絹先輩、お顔赤いんだろう?


