あっという間に朝になった。
酒場を出ると、まばゆい朝日が私たちを迎える。
あっという間に朝になった。
酒場を出ると、まばゆい朝日が私たちを迎える。



次会うときは、もっと強くなってようぜ!





無論! 剣術で後れを取るわけにはいかぬでござる!





あのヌイグルミちゃん、次はいっぱい愛でてあげたいなぁ☆ うふふふ





私もあの少年には世の中の厳しさを教えてあげたいですね♪ あははは





みんな、何だかすごい殺気で怖いよぉ……


徹夜のためか、呑んだあとのためか……それとも、しばらくの別れのためか、テンションが皆、一様に高い。



では、チャッピーのこと、頼みましたぞ!





任せとけ! 勇者も鍛錬は怠るなよ!





拙者の目が黒い内は「休息」という2文字はないでござる





いえ、ちゃんと休ませてください





レベルが剥離すると「ユニゾン」出来なくなるから、定期連絡は必ずしてね☆





了解です


しばらくの別れとはいえ、名残惜しさが急速に押し寄せる。
それを吹っ切るように、私は言った。



それでは行きますか!





ご主人様、お別れの前に「なでなで」して~


会社勤めしていた頃、出勤する前には必ずチャッピーの頭を撫でていた。
その頃のことを思い出したのだろう。



ああ、いいぞ


なでなで。



えへへ、やったぁ!





じー……





え……魔法士様もですか?





(こくこく)





分かりました


なでなで。



にぱー☆





……





ちょ、召喚士さん?





(ニコッ)





あー、はいはい


なでなで。



えへへ☆





せ、拙者は……別に……





あーもう! いいですよ


なでなで。



ぜ、全然嬉しくないでござるからなっ!





やっぱりお前はスケコマシだな





そんなつもりは全くないんですけどね


なでなで。



よせやい


そう言いながらも、満更でもなさそうな竜戦士であった。



それでは今度こそ、行きますぞ!





うん、またね~!





しばしの別れでござるな





ばいばい☆





ごきげんよう





元気でな!


私・聖騎士殿・召喚士さんの3人は西回りから魔王城へと、チャッピー・竜戦士・魔法士様の3人は東回りから魔王城へと向かうこととなっている。
6人が集結する時、それは魔王打倒の日となるだろう。
今の私の足は震えている。
それは紛れもなく武者震いだった……。
-次回を待てっ!-
