ちえの手術は8時間にも及んだ。幸いにも腕のいい医者に当たったため、神経縫合もうまくいき、腕は元通りにくっついた。



手術を開始します。


ちえの手術は8時間にも及んだ。幸いにも腕のいい医者に当たったため、神経縫合もうまくいき、腕は元通りにくっついた。



先生。私の腕は元通りに動くようになりますか?





大丈夫。厳しいリハビリは必要だけど、元のように動かせるようになるよ!





ホント!よかったぁ。





ちえちゃん・・・ごめんね・・・。私、なんて言ったらいいか分からない。





ううん。大丈夫。気にしてないよ。だって私を助けるためにやってくれたんでしょ?





うん。そうだよ。ちえちゃん、あの日本刀を持ってからおかしくなってたから、どうにかしなきゃって思ってたの。





あのね。私、あの日本刀を持ってから、心をあの日本刀に支配されていたの。





ずっと何かを斬りたい欲求に動かされていたの。





そうなんだ。





ずっと持っていたから分かるんだけど、あの日本刀は、妖刀ムラマサって言うんだって。





あっ。聞いたことある。





うん。そんな怖い刀だから、もう少しで私の精神は崩壊する所だったんだよ。





それを助けてくれたのが、さくらちゃん。本当にありがとう。





ううん。私、酷い事しちゃったから、お礼はいいよ。





そっか。もうこの話はなし!終わりにしよっ。とにかく私達は助かった。それでいいじゃん。





うん。ありがと。ちえちゃん。


こうして彼女達の、長い1日が終わりを告げた。ちえとさくらはこの1ヵ月後、また別の事件に巻き込まれるのだが、それはまた別のお話。
END
