ちえとさくらが廊下を走っていると、以前見た生首が、大量にいた。



1階の廊下まで来たよ。次は下駄箱まで走ろう。





そうね。行きましょう。


ちえとさくらが廊下を走っていると、以前見た生首が、大量にいた。



出たな!敵め!駆逐してやる!!





駆逐?ちえちゃん、なんでそんな難しい言葉を知ってるの?やっぱりおかしいよ。どうしちゃったの?


ちえは、空中を素早く動く生首も、的確な動きで仕留めていく。その動きはとても幼女のものとは思えず、何かの達人のように見えた。



あはは!あはははは!気持ちいいっ♪





怖い・・・


やがて、全ての生首は、ちえに斬られてその動きを止めた。



ふぅ。すっきりした。じゃ。行こっか♪





うん・・・





下駄箱まで来たね。もう少しで外だ。頑張ろう。





うん。頑張ろうね。


ちえはニタリと不気味な笑みを返した。



ついに出口まで来たね!もう帰れるよ!





さくらちゃんは帰っていいよ。





えっ?ちえちゃんは?帰らないの?





私はもう少し学校中を回って化け物を探そうかな。





なんでそんな事するの?ちえちゃん。おかしいよ!





おかしくなんかないよ。だって化け物倒すの楽しいんだもん♪





ちえちゃん。どうしちゃったの?その日本刀を持ってからおかしいよ!





おかしくなんかない!





おかしいよ!





おかしくない!





おかしいよ!





しつこい





・・・





もう私は行くね。


ここでちえちゃんを行かせたら、永遠にもう会う事はないだろうという予感が、さくらにはあった。



行かせない!





どいてよ!





行かせないから!





なら力づくで通るね♪死んでも知らないよ。





!


ちえの本気の斬撃が、さくらに迫る。さくらは、とっさに身をかわしギリギリの所で日本刀をかわした。



今の当たってたら死んでたよ!ひどいよ。





私を止めようとするからいけないんでしょうが!!


次々とちえから斬撃が繰り出される。さくらはその攻撃を持っている日本刀で、受けきった。



はぁ。はぁ。はぁ。





反撃するしかない。たぶんちえちゃんがおかしくなったのは、あの日本刀のせいだ。だから日本刀とちえちゃんを離れさせないといけない。





ちえちゃんごめんね!


さくらもブンブンと斬撃を繰り出すが、ちえには中々当たらない。



そんな攻撃は私には当たらないよ!


ちえは、さくらの隙をついて斬撃を繰り出した。さくらは、もう少しで当たるという所で、転んだ。結果、偶然ちえの日本刀をかわす事ができた。そして、ちえが、日本剣を振り下ろしきったその瞬間にわずかな隙が出来ていて、さくらはその隙を逃さなかった。



えーーーい!





ぎゃああああああ


さくらの斬撃が、ちえの腕を斬りさき、ぼとりと地面に腕が落ちた。地面に落ちた日本刀が、「もう少しだったのに」と呟いたように、さくらには聞こえた。



ちえちゃん!ちえちゃん!今、救急車呼ぶからね!ごめんね!ごめんね!





うぅぅ・・・


ちえは片方の腕を失ってグッタリとしている。さくらは持っていたタオルで、ちえの応急手当をした。数分すると、救急車が来て、ちえは運ばれていった。
To be continued
