あ、あれ？ここはどこ？

目が覚めたのね。

ねぇ。なんで私こんな所にいるの？トイレにいたはずなんだけど、気付いたらここにいたの。どういうこと？

私があなたをここに連れて来たのよ。

なんで私をここに連れてきたの？

私の友達になって欲しかったの。だから連れて来たの。

こんな強制的に連れて来るなんて酷いよ。そんな事しなくても友達ならなってあげるよ。

ホントに？友達になってくれるの？じゃあ早速だけど、そこのフェンスを飛び越えて、飛び降りてくれる？

なんでそうなるのよ！嫌よ。そんな事したら死んじゃうじゃない。

そうよ。死ぬのよ。私の友達になるというのはそういう事なの。

・・・

もしかしてあなた死んでるの？

そうよ。私は死んでるわ。

なんで死んじゃったの？

４年前、この小学校に刃物を持った男が侵入したの。そして、児童５人、先生一人を殺傷したわ。

私はその時に殺されたのよ。

そんな・・・。ひどい・・・。

そして、私は幽霊になったの。気付いたら、学校に居たわ。

最初は他の児童４人と先生も幽霊になってここに居たの。だから寂しくはなかった。でも、時がたつに連れて、一人、また一人と成仏していったわ。

そして４年たった今では私は一人ぼっちになっていた。誰もいない学校でずっと寂しかった。

そうなんだ。かわいそう。ここから出る事はできないの？

私は学校に執着があるみたいなの。だから出たくてもここから離れられないのよ。

そっか。４年も一人で寂しかったんだね。

そうよ。だからあなたに友達になって欲しいの。だから今すぐ死んでね！

それはできないって言ってるでしょ。

・・・

死んであげる事はできないけど、友達ならなるから、それでいいでしょ？ねっ。

・・・

あ、あれ？ここは？

さくらちゃん！

ちえちゃん！

突然居なくなってごめんね。

今こうして会えたからいいよ！

所で、今どういう状況なの？

えっとね。私はこの子に連れられてここに来たの。

この子は幽霊で、寂しくて私を友達にしたくて呼んだんだって。

そうなんだぁ。かわいそうだね。

さくらちゃんはどうやってここに来たの？

それが分かんないの。私は校門を出たつもりだったんだけど、いつの間にか、周りが明るくなって気付いたらここにいたの。

へぇ。そうなんだ。不思議だね。

それは私がやったのよ。あなた達が逃げられないように、仕掛けをしといたの。

そっか。ねぇ。私達お家に帰りたいの。その仕掛けを解いてくれる？

友達になってくれるならいいよ。

いいよ。なろう。友達。

私、遊びたい。

うん。遊ぼう！

遊ぼう！