階段には今まで見たことのない赤いヘビのような生き物が蠢いていた。その数は数え切れないほどで、とても通れるとは思えなかった。



ここさえ降りれば1階だから、すぐ外に出られるのに・・・。


階段には今まで見たことのない赤いヘビのような生き物が蠢いていた。その数は数え切れないほどで、とても通れるとは思えなかった。



迷ってる暇はないよ。あのカマ女が追ってくる・・・





どうしよう!どうしよう!


さくらは、仕方なく引き返し、近くにあった2-Dの教室へと一時避難した。



鍵をかけたから、一応安全だ。でもどうしよう。脱出の望みは完全になくなったよ。


さくらは一生懸命考えた。生きるために何か出来る事はないか。可能性を探った。



安全なこの教室で朝まで待って、みんなが登校してくるのを待てばいいんだ!





そしたらきっと助かるよ!





あっ・・・今日は土曜日だ。って事は明日は休みだから、まだあと1日持ちこたえなきゃいけないのか・・・


「1日待てば助かる」という希望がさくらに力を与えた。さくらはこの教室で、助けがくるまで待つ事に決めた。



あれ?おかしいな?


学校の時計は4時35分を指したまま動かなかった。



時計が壊れてるのかな?きっとそうだよね。





きゃ!


バチンという音ともに、教室の黒板に突如赤い手形があらわれた。安全だと思っていた室内に入り込んだ怪異に、さくらは怯えた。



ここも安全じゃないんだ・・・。





やっぱり逃げるしかない!ここで1日過ごすなんてできないよ!


さくらはなんとしてでも脱出するという決意を固めた。
To be continued
