こんにちは、私はカメコ。
私は今、図書館に来ているの。
かなり大きな図書館で、私も初めて来たからびっくりしているわ。
今日はあなたたちにお願いがあるの。本を借りるように頼まれているのだけれど、初めて来た場所だから、どうすればいいかよくわからないわ。
そこで、一緒に頼まれた本を探してほしいの。出来ることはなんでもやるから、よろしくね。
こんにちは、私はカメコ。
私は今、図書館に来ているの。
かなり大きな図書館で、私も初めて来たからびっくりしているわ。
今日はあなたたちにお願いがあるの。本を借りるように頼まれているのだけれど、初めて来た場所だから、どうすればいいかよくわからないわ。
そこで、一緒に頼まれた本を探してほしいの。出来ることはなんでもやるから、よろしくね。



前回の問題文をもう一度載せておいたよ。





親切にどうも。





……とはいうものの、まず何から始めればよいのか……





まったく、「ウミガメのスープ」を始めた頃とまるで変わらないね。





「ウミガメのスープ」 の時はどうしていたか、覚えているかい?





「ウミガメのスープ」の場合は、ひとまず問題文から考えられる状況を増やしたり、「基礎質問」で外堀を埋めたりしていたな。





……ん、基礎質問と言っても、「登場人物が知っている情報でなければ分からない」、だったよな?





そうだよ





……ということは、「季節は関係ありますか?」や、「図書館であることは重要ですか?」のような質問をしても、知らなければ意味ないのか……





そうだね。登場人物が知らない情報は答えられないから、知らなそうな情報を聞くのはあまり効率的とは言えないね。





もっとも、「登場人物がその情報を知らない」と思わせておいて、実は知っている、というパターンもあるから、まったくの無駄とは言えないけれど。





え、そんなことがあるのか?





問題によってはありえるよ。なにしろこれは「水平思考」を使ったゲームだからね。出題者によっては、「登場人物が情報を知らない」と思いこませるような問題を作っているかもしれない。





なるほどね。まずは基礎質問や、分かっている事柄を掘り下げたほうがよさそうだな。





そうだね。しかし、あてもなく聞くのはあまりよくないと思うな。





ん、どういうことだい?





ライナー君は「基礎質問」や「分かっている事柄を掘り下げる」とは言っているけれど、まずどのような質問をするつもりなのだい?





そうだな……まずはどんな本を探しているか、そして後は図書館の情報だな。





なるほど、確かにそうやっていろいろな情報を集めていくものだけれど……





それらの情報って、はたして登場人物はすべて知っているのだろうか?





え?





さっきも言った通り、登場人物が知らなさそうな情報を、最初から質問するのは効率が良いとは言えない。
もっとも、まったくの無駄というわけではないのだけれど、後から分かってくる事実もあるだろうしね。





ふむ……たしかに。しかし、登場人物が何を知っているかなんて、知りようがないじゃないのか?





確かに、エスパーではないから、登場人物が何を知っているのかは分からないね。
もっとも、エスパーだと言われている人もいるようだけど。





え、いるの?





SさんとかPさんとか、どう考えてもこの問題文から一発で正解を出すのは無理だろうっていう問題を、あっさりスナイプする人もいるから、何とも言えないね。





あの人たちは特別だろう。問題文から何かが見えているに違いない。





まあ、それは冗談として。





何をしていいのかわからない時は、まず「登場人物が置かれている状況の把握」からするといいかな。





状況の把握?





そう。
例えば、登場人物の職業や年齢、家族構成や今いる場所、目的などをはっきりさせるのさ。





そうやって「今登場人物はどういう状態なのか」「今からどうしたいのか」を把握することで、次の質問の糸口がつかめるかもしれないよ。





なるほど。ではとりあえずカメコさんがどんな人か聞いてみるか。





シンディは、大人ですか?





……





……あの、えっと……
聞く時は「カメコさん」の方がよかったのかな?





いや、それもあるのだけれど……





「亀夫君問題」は、YESかNOかで答えられる質問以外もできるのだよ?
わざわざ大人か子供か聞くよりも、直接年齢を聞いた方が早いのではないかね?





あ、そうだったね。
では気を取り直して……





カメコさん、あなたの年齢を教えてください。





レディに歳を聞くなんて失礼ね。まあいいわ。私は17歳。ついでに言うと華の女子高生よ





な、なんなんだい? さっきの人は?
しかも、なんか不機嫌になっている気が……





この問題に登場するカメコだよ。
言っただろう、代役を立てるって。
こっちの方が、読者には分かりやすいじゃないか。





いや、まあ、そうだけど、突然出てきたからびっくりしたんだよ。





なんだ、ライナー君のことだから、突然でてきたかわいい女の子に鼻の下でも伸ばすのかと思った。





私のイメージって、一体……





女にだらしない貧乏人?





女にだらしなくないし貧乏じゃないよ!





ん、いや、さっき思いついたから言ってみたんだけど。





勝手に私のイメージを作らないでくれないか?





イメージは大切だよ。
この問題でも、登場人物が知らない情報は答えられない以上、しっかり登場人物になりきらないといけないからね。





他の問題と違って、「登場人物になりきる」というのが、この問題の醍醐味でもあるんだ。
ちゃんとなりきらないと、参加者も面白くないだろう?





私はかえってやりづらく感じるのだが……





まあいいじゃないか。
ライナー君も、一緒に本を探す春風ゴマメ星人になったつもりで、質問してくれればいいよ。





何だよその春風ゴマメ星人って!





まあ、何でもいいじゃないか。
今回はストリエで作った話だからね。カメコに別のグラフィックを使った方が、読者も分かりやすいだろう?





はぁ……





実際の問題では、ストリエみたいにビジュアルが出ないから、出題者が登場人物のセリフをまねて話を進めるんだけれどね。





まあいいか。カメコさんがどんな人なのかも気になるけれど、まずは本について知る必要がありそうだな。





カメコさん、本のタイトルを教えてくれませんか?





「ラテシン国物語」というタイトルよ





なるほど、つまりこのタイトルの本を探せばいいわけだから、後は図書館でその本を探せばいいのだな。





では「ラテシン国物語」という本を探しに行きましょう。





どこにあるか分からないわ





え……?





……あのね、ライナー君。言ったじゃないか。





登場人物が知らないことは答えられないし、行動できない。
そもそも問題文に、「初めて来た」って書いてあるじゃないか。





君は、初めて来た大きな図書館で、何も手がかりなくいきなり本を探すことができるのかい?





あ……





始まったばかりでこれでは、先が思いやられるね。





ううむ……「登場人物が知っていることしか答えられない」というのは、結構厄介だな。





まあ、だからこそ解き甲斐があるともいえるけれどね。





登場人物が知っている情報をきちんと把握しておく。
これは、「亀夫君問題」の基本でもあるんだ。





なるほど。意外と奥が深いんだな。





まあそういうわけで、次回もいろいろと聞いてくれたまえ。


今回のおさらい
・まずは登場人物の置かれている状況を把握しよう。
・質問は、出来るだけ細かい情報が得られるように聞こう。
・登場人物が知らないことは答えられない。できるだけ、答えられそうな質問から始めよう。
