フェリックスとワトリーが足を踏み入れたのは
警察署だった。扉を開くと、そこには慣れ親しんだ光景が広がっていた。受付では、いつもの
ジョセフがドーナツとコーラを楽しんでいた
フェリックスとワトリーが足を踏み入れたのは
警察署だった。扉を開くと、そこには慣れ親しんだ光景が広がっていた。受付では、いつもの
ジョセフがドーナツとコーラを楽しんでいた



♪~


ワトリーがフェリックスに問いかけた。



まだ警官を続けていたのだ?





ヴィクターがどう判断したのかは分からないけど、まだ警察官として働いているようだね。


ジョセフの目が二人にとまり、
顔には驚愕の色が浮かぶ。



お、お前ら...!!





おはよう、ジョセフ。





何の用だ!!





実はあなたにお願いがあって
来ました





お願いだとぉぉ~!!





ぐぬぬぬぬぬ~


ジョセフは一瞬怒りを露わにしたが、
すぐに咳払いし、姿勢を正す。



コホン





し、市民の、へ、平和を守るのが務めです…


その言葉には、ヴィクターによる
何かしらの圧力が影を落としていた。



ありがとう。ジョセフ





いったいどうなっているのだ?





この手紙の肉球紋について
調べてほしい





肉球紋だと?





そう。このサイン色紙の肉球紋と一致するかどうかを調べてほしい





それが分かれば、連続失踪事件の謎が解けるかもしれない。





なんだと!?





それと、もう一つお願いがあるんだ。この持ち主がいる場所に一緒に来てほしい。


ジョセフの眉間にしわが寄る。



なに?誰が貴様の命令など…





この謎が解決できれば、あなたの警察官としての評価は大いに上がるだろう。


ジョセフは一瞬、戸惑いながらも、
やがて決断の色を浮かべて言った。



それは…行くしかないな!





ありがとう、ジョセフ。では、
まず肉球紋から照合してくれ。





わかった任せろ


二人の間には、これから共に挑む難題に
対する信頼と連帯感が静かに芽生えていた。
つづく
