公園のベンチに座り、
暖かい日差しが降り注ぐ中、
リリーちゃんはゆっくりと口を開いた。
公園のベンチに座り、
暖かい日差しが降り注ぐ中、
リリーちゃんはゆっくりと口を開いた。



手紙をもらいました。ポストに入っていたんです。フェリックスさんの言う通り、夢を叶えますという文章と、金のキーホルダーが入っていました。


彼女の声は震えていて
その瞳は悲しみに満ちていた。



手紙の事はずっと黙っていましたでも、ミミちゃんからエドワードのことを相談された時に話しました





ミミちゃんは手紙とキーホルダーに深く興味をもって...





ねぇリリー持ってきた?





うん...





この事は絶対内緒だからね
学校に知られたら停学になっちゃうから





わかった。だけど本当に行くの?
会えないかもしれないんだよ





大丈夫よ、
エドワードがいる世界を一度見たいの





でもこんなの
いたずらかもしれないし





だとしたら直ぐに帰るから





キーホルダーを渡したんですね





はい。すぐに帰ってくるからという約束で渡しました。私はミミちゃんの願いを叶えてあげたかったんです。卒業したらもう会えなくなるから...





最後に「この事は私達だけの秘密だからね」って約束して別れました。





すぐに帰ってくると思ったのに...


言葉を続けることができず、
リリーちゃんは涙をこぼした。
彼女は自分の行動がミミちゃんの失踪につながったと、深く後悔していた。



なぜ、私にキーホルダーの話を?


りりーちゃんは涙を拭いながら小さな声で



フェリックスさんなら、きっと
ミミちゃんを見つけてくれるだろうと思って


フェリックスはやさしく問いかけた。



その手紙は人間に興味がある少女にしか届きません。





りりーちゃんは人間に何か夢や希望を持っていたのですか?





私の夢は...著名なバイオリン奏者として、世界を巡り演奏することでした。





その夢を実現するために、優れたバイオリン奏者に会いたいと願っていました。





その話はミミちゃんも
知っていますか?





もちろんです。いつもの
アイスクリーム屋さんで私たちの夢の話をするのが、楽しい時間でしたから


フェリックスは温かい眼差しで
リリーちゃんを見つめ、



本当のことを教えてくれてありがとう。ミミちゃんは、私が必ず見つけます


涙を流すリリーちゃんを見て、
フェリックスはワトリーに向き直り



ワトリー、リリーちゃんが落ち着いたら家まで送ってあげてください





わかったのだ


フェリックスはワトリーとリリーちゃんを
そこに残し、街へと歩みを進めた。
つづく

コメントありがとうございます。フェリックスは紳士をイメージしました。どこが?と聞かれてもイメージだけです(笑)優しさって、人を..いや、ネコをぐっと引き寄せる力がありますよね。
いそぎんちくさん。ちょっと先になりますが、猫の警察官ジョセフがまた登場しますので、その時にサングラスの編集前のジョセフを載せておきますね。
うひゃあああぁぁ……!! ありがとうございます! どの猫も可愛いor凛々しいけれど、ジョセフはバッチリ嗜好にブッ刺さっているので……! ありがたい!