MIDDLE PHASE
MIDDLE PHASE
◆Middle01◆
足取りを追って



ここからシェンファがキミたちに北西部の現状を説明してくれる。





「私は央都に店を構えているけど、一年のほとんどをセーリア各地を旅しながら商売を行っているの。セーリアとタルタルは睨み合いが続いているけれど、彼らは攻め込む時期があって、その時期を回避していれば、旅もそれなりに平穏だったんだ。でも、最近この一帯に野盗じみたタルタルの騎兵集団が出るようになってから、すっかり物騒になったんだよ。ボルタイっていう凄腕の騎兵が指揮しているらしく、この近くの村でもかなりの被害が出ていて、住人はみんな怯えている」





「……! 竜さんはそんなことをするためにいらっしゃるのではないのに……」





「武器も持たない人間を、血も涙もなく殺して略奪するって話だったけど。まさか自分たちがその被害に遭うとはね。油断して仲間を失った私は隊商失格だな……」





「……いいえ、悪いのはいつでも略奪する側です」





「酷い事をする輩が悪に決まっております!」





「そうよ、あなたは悪くないわ」





ボルタイ騎兵隊の手掛かりは【感知】難易度8の追跡による判定で分かります。蹄の跡を手掛かりとして見つける感じですね。


この判定には全員が成功し、次の判定に移ることができた。
◆Middle02◆
情報収集



さらに追跡するには情報が必要になります。ボルタイ率いる騎兵集団はタルタル領内に逃げ込んだようです。彼らが国境からそう遠くない場所に拠点を持っているであろうことは、セーリア頻繁に出没している、という話から、分かっていることとなります。





ふむふむ。





逃げ去ったタルタル騎兵集団を探すためにはひとり2回、情報収集を行うことができます。情報収集項目に記載された難易度を目標の値として情報収集判定になります。本来ひとり1回だけど人数少ないから2回で。





はーい。


情報収集項目
▼騎兵集団の拠点
【感知】【幸運】難易度12
▼ボルタイについて
【知力】難易度9
▼蹄の跡
【感知】難易度9
▼拠点の様子
【感知】難易度10



以上となります。また、判定を2回終了後、得ていない情報がある場合、再度判定を行うことが可能となります。ただし、再度判定を行うことにより、クライマックスフェイズでの展開が変わります。時間経過によるイベント処理のような形になりますね。シーンを進めるには『騎兵集団』の拠点の情報を得る必要があります。逆に言えば、それ以外は失敗してもシーン進行が可能です。ただ、情報があればそれだけ、以降のシーンが有利に進みますので、得られるだけの情報は得た方が良いでしょう。





【感知】は低いなぁ……12のやつはお任せしたいです。





「国境近くに拠点がある、ってことは高いところに登ったら見えるかしらね……?」





『ボルタイについて』1回目はこれでいきますね。(ダイスを振る)1,2……あぶっな。9で成功。


▼ボルタイについて
タルタル・ハン国の国境警備隊に参戦している部族の長。現在は、駐屯地から離れ、軍の命令とは違う自分勝手な略奪行為を行っている。だが、タルタル・ハン国の決まりに完全に背いているわけではなく、独自に提案した作戦を遂行していると主張している。その為、定期的に駐屯地に報告を行っている。彼が姿を消す時ならば、略奪された積荷を奪い返すのも楽になるだろう。



「よ、っと……(小高い崖の上に登って辺りを見回す)」『騎兵集団の拠点』【感知】でいきます。フェイト1を使用。(ダイスを振る)17で成功。「あの男の首も獲りたいところではあるけど……積荷を取り返すのが先決ね。あいつが報告に行く時を割り出せないかしら」


▼騎兵集団の拠点
平原一帯をつぶさに観察していくと、国境から程ない場所で、炊事のものと思われる煙が立ち上っているのを発見する。タルタル・ハン軍の国境警備兵の駐屯地とは違う場所であることから、あの煙が昇っている場所に集団がテントを張って野営しているのだろう。



「……あの煙。野営のものね。地図にある駐屯地の場所とは違うから……アタリかしら?」





「むむ……同じタルタルの民として、見過ごすわけにはいきませんね……」『蹄の跡』!(ダイスを振る)11で成功!


▼蹄の跡
平原にはいくつもの蹄の跡を発見することができる。多くがせーリア国内との往復のもののようだが、その中にいくつか、この辺り一帯を回るように残されたものがある。おそらく、騎馬による巡回偵察を行っているのだろう。発見されないよう気をつける必要がある。



さて、あとは『拠点の様子』だけかな? 三人いるし一人成功すれば良いだけだな。情報共有後、全員で拠点に探りを入れる感じか。





ですね! 【感知】振りー(ダイスを振る)8……うむん、知ってた。





「おおよその位置は掴めたから、少し偵察してくるわね」





「はい! お願いします!」





「お願いします、アシェリーさま」





2D+4で(ダイスを振る)15で成功。





さすシーフ。





さすしふ。


▼拠点の様子
騎兵集団の拠点は遊牧民らしいテントを張った簡単なものとなっている。寝所として使われるものなど、いくつかのテントが拠点には存在するようで、そのどれかに積み荷が置いてあるはずだ。拠点内の配置などは外からつぶさに調べることができる。



「すごい・・・・・・情報をたったこれだけの短時間で集めきるなんて」





「皆様のお力です!」





「お二人とも優秀ですので」





ボルタイがいないときを狙って襲撃できる?





まずは拠点に近づいて、ボルタイの様子を確認する必要がありそうです。





巡回にも気をつけないと。





外から拠点内配置確認できるようなので、まずはそれからですかね……! 竜に騎乗します。


◆Middle03◆
巡回偵察



拠点へ進もうとしたキミたちの目に巡回の騎兵らしき者たちの姿が飛び込んできた。隠れる場所もないこの平原で見つかってしまえば、たちまち拠点から応援を呼ばれてしまうだろう。そうなる前に――口封じの必要がある。難易度12の[命中判定]か[魔術判定]、先ほど『蹄について』の情報を得た関係で難易度は10になります。





「どうしよ! 見回りだ! このままじゃ見つかって仲間を呼ばれてしまう。どうすれば」





「大丈夫です、あのお二方ですから」





命中判定ならマスタリーのりますか?





乗りまーす。敵の蹄の位置から巡回のルートを計算、そのルート先で待ち伏せし、口封じだ。





《エアリアルスラッシュ》の判定+1Dは乗るでしょうか!





同じく乗ります。ただ、パッシブスキルと違いメジャーアクションのスキルなのでその分コストが掛かりますね。





「仕方がありません。先手必勝です……!」おっけーです!





「大丈夫よ、すぐ黙らせるから。 貴族の屋敷に忍び込んだりでこういうの慣れてるのよ」





「い、一体何をやってきたのですかアシュリーさん……」





また、判定に失敗したPCは巡回の抵抗にあってしまい、[2D+5]の物理ダメージを受けてしまいます。尚失敗しても、無力化には成功したものと扱います。





おっけーです!





判定は全員同時に行うものとします。また、この際《プロテクション》はタイミングが同時の関係で一人にのみ飛ばせる形になりますね。





「お屋敷から出られないお嬢様のところに遊びに行ってただけよ? それじゃ、私から仕掛けるわ!」(ダイスを振る)11で成功!





「なんだ貴様ぐふ」





「男に用はないの。おとなしく寝てなさいな」





「正義のためです。ごめんなさいね」《エアリアルスラッシュ》を宣言。《フェイス:ボルテモガイ》の効果を合わせて、魔術判定は3D+6(ダイスを振る)13で成功。





「く、くせもぐふ」





えーと、魔法手段ないから殴りですよね。フェイト1点を使用して(ダイスを振る)17で成功。





「おまえはまさぐふ」





(ぽこぽこ)





「ふぅ、うまくいったようね……あの見回りが戻ってこないことに勘づかれる前に、積み荷を奪い返しにいこう」


◆Middle04◆
奪還の好機



巡回の騎兵を無力化したキミたちは拠点へ近づき様子を伺う。その中に立ち並ぶ最も豪華なテントから、ボルタイが苛立たしげに出てくるのが目に入った。





「やれやれ、面倒くさいが定期報告にいかねばならん。頭の硬い連中はこのボルタイの作戦が理解できないようだ。いいか、お前ら。私がいないからといって、気を抜くなよ? 奪った物資はすべてがこのボルタイのものだ。しっかりと見張っているのだぞ。それと、私が戻り次第、再びせーリアに略奪にいく。準備を怠るなよ」





どうやら丁度、報告の為にタルタルに戻るタイミングだったようだ。





「これはチャンスですね……! ……あの人も後程しっかり成敗しなくては……」





(トヤーさま素敵)





「ラッキー! どうやらボルタイはどこかに行くみたいだね。今が荷物を取り返す絶好のチャンスだな……ボルタイが姿を消したら、侵入しよう」





そうシェンファが零す一方で、ボルタイは一部の者を率いて去り行く。





「さあ、行くぞ! 俺は止まらねえからよ。だから、止まるんじゃねえよ……!」


(一同爆笑)



「よし……悪趣味男は行ったわね」





魔法撃ち込んでやりたくなる台詞(笑)。





さて、ボルタイが姿を消すと彼の部下たちはそれぞれの持ち場へ戻っていった。


