待ちなさい。



ひょっひょっひょ♪
さすがに煌炎を人質にとったらあいつら俺たちを追ってこなかったな。





どんくさいぺちゃぱいが連れにいてよかったっすね。





ふん。
いなくても俺の実力で捕まえることだってできたもんねー!!!





それ以外のメンツにはあっさり避けられちゃってるのに何言ってんだか・・・。





ん?
何か言ったか?





イイエー?
何ニモ言ッテナイッスヨー?





しかし、主様。
このままであれば策を練って必ず追ってくるでしょう。
何といっても人質がご兄弟であられるので。





ひょ。





?





ぐっ・・・・。





は?





あひゃ。





アッコロカムイ様何百面相してんすか・・・?
ふざけてます?





は・・・・。





は?





・・・吐きそう。





か、勘弁してくださいいいいいい!!
アッコロカムイ様のゲロは一種のナイアガラの滝レベルなんっすからああああ!!!!??





魚太郎、早く避難するぞ!





・・・・今回は瀧ってより噴水だったな。





・・・一体主様に何が・・・。
と、あれは・・!!!!!





あー、あちくても火を纏っててよかったわー。
くせぇしきたねぇのにまみれずに済んだ。





わわわわわわわ・・・。





煌炎がでてきたあああああああああああああ!!!!!!!





ん??
隣の女子は誰だ?





こ、コト!!!!!
悪い、何だか吐き気がしてお前を吐き出しちまった!!





よぉ。
さっきはよくも飲み込んでくれたな。





こ、煌炎まで出てきちまった!!!!!





おい、タコなだけにタコ殴りにされる覚悟はできてんだろうな?





ひっ・・・。


待ちなさい。
煌炎がアッコロカムイににじり寄っていると、どこからともなく声がし、突如水しぶきがあがる。



げっ!?
玄奘の野郎まで来ちまった!!





お久しぶりね、アッコロカムイちゃん♡
願わくば、こんな再会はしたくなかったわ。





煌炎様!
無事でしたか!!!





おー。
今からこいつぶん殴るとこだわ。





ご、ご無事でよかったです!!!!





こんなのよくある事だろ。
んな心配してんなって。





さ、流石によくある事ではないと思うデス。





煌ちゃん、ここはあたしがけりをつけるわ。
構わないかしら?





お好きにどうぞ。





さて、おいたをした悪い子にはしっかりお仕置きしなきゃね。


玄奘の不吉な笑みに若干肩をはねさせたアッコロカムイであったが、その恐怖を拭い去り、玄奘に襲い掛かろうと長い腕を振り上げる。



く、くそっ!!!!
これでも食らいやがれ!!!


火事場の馬鹿力か。
大きさの割にものすごいスピードで振り下ろされたその腕は、玄奘目掛けて襲い掛かる。



ふふ。


しかし、玄奘はそれを避けようとはしない。
その反応にしてやったりとニヤつくアッコロカムイ。
だが・・・。
ばっしゃーん!!!!



そ、それはずるいぞ!!!


すっと玄奘が手を横に薙がすと、たちまち周囲の水が生き物のように動き、少量の力でアッコロカムイの猛撃がいなされる。



・・・この北海道の地に僕達しかいなかった頃は水中ではアッコロカムイが最強だったかもしれない。





でも、諦めるデス。
今や水場での戦いにおいて玄奘様を抑える者などいないデス。





俺は・・・俺は最強なんだ・・・!!
部下のためにも負けてたまるかよ!!!





・・・アッコロカムイ様。





・・・魚太郎、主様を全力でサポートするぞ。





はっ。
言われなくてもそうするつもりだったし。





お前たち・・・・。





玄奘様、魚太郎たちは私たちに任せるデス。





玄奘様はアッコロカムイをしっかり躾けてやってください。





エトちゃん・・・、セトラちゃん・・・。


部下を含め、お互いがにらみ合い出した時、思わぬところから声が上がった。



あ、あっくん!!!
ダメだよ!!!!





こ、コト!?


