次の日に、草原に向かった龍馬とメル。
次の日に、草原に向かった龍馬とメル。



特に何にもないのう。





まぁ、草原って広いですし…すぐに見つかるとも限りませんよ。





そういやあ沖田はちゃんと鉱山に行けたがか?





途中まで道も同じですし、ほぼ一本道ですから迷わないと思いますよ。


~鉱山~



ここが鉱山か…


辺り一面に広がる岩の中に、密かに光る鉱石が見えるのを確認した沖田。



よし。少しもらっておこう。
入口には『出入り自由』と書いてあったしな。





これは………
あいつの装備に使われているのと同じ物だな。





くっ、もっと良い鉱石は無いのか?
にしてもホコリっぽいな…こほっ。





お前、そんな所で何をしてるんだ





おっと、人か。鉱石を取ろうと思っていた所だ。





この鉱山の鉱石はほとんど取りつくされてる。また鉱石が生え始めるまではこの状態だぞ





鉱石が…生える?





ああ、ニュって生えてくるんだ。不思議だろ?





…で、お前何者だ?見た事ないなその服。





私は沖田総司と言う者だ。訳あってこの近くの町に飛ばされてしまい、帰る方法を探している途中だ。





飛ばされる?





ああ、草原に気づいたらいたんだ。





……鉱石なら後で分けてやるから、一緒に草原に行くか?心当たりがある。





心当たりが?本当か?!





とりあえず、お前は怪しくなさそうだからな。


草むらを掻き分ける龍馬とメル。



全く見つからんぜよ……





そうですね……





そうそう、確かこの辺りだったな。





この辺に現れたとなると……
って、メル?





フェイドさん!!





お?知り合いがか?





何故その男とくっついてるんだ、離れろメル!





くっついてたわけじゃ…





おまん急に割り込んで来たが、誰ぜよ?





貴様っ、俺のメルと何イチャイチャしてたんだ!!





まさか…メルの恋人か?





沖田総司、お前もメルの知り合いになっていたのか!やっぱり異界から来た奴は信用ならない!!


剣を取り出したフェイド。



落ち着くぜよ、その刀をしまうんじゃ!





問答無用!斬る!!





私の為に争わないで下さい~~!!





…はぁ。
ただ協力してただけだって?





二人が帰れないと困るじゃないですか。





困った男ぜよ…





そういえば先ほど、『異界』という言葉を言っていた気がするのだが。異界とは?





別の国から稀に来る奴がいるんだ。
お前らもきっとその類だと思う。





まっことその通りぜよ。





この前来た奴らは、バグに怯えて俺を頼る始末。そいつらは気づいたら消えてたよ。





気づいたら消える?元の世界に帰れたという事でいいのか?





それについては知らん





じゃがわしはメルに助けられた。だからバグに困っているメルを救ってやろうと思ったぜよ。それ位ならええじゃろう?





それで、メルもこの男が帰れるように手助けしていた、と。なるほどなぁ俺がいない間に色々あったみたいだな?





ごめんなさいね、嫉妬深い人で。この人これでも魔法剣士なんですよ。





ほぉー、魔法剣士のう…





って、そりゃ国一番の魔法剣士とか言う奴の事がか!?





……?ああ、国一番の魔法剣士は俺だ。何か文句でも?





凄く残念に思う。





国で一番強い奴の人格まで完璧な必要はないだろ!





その『気づいたら消えていた異界の者』は、何もしなかった故に帰れたのか、それとも何者かに用済みとして消されたのか…





つまり…わしらはバグを直し国を救うのとバグを放っておく、どっちをすりゃあええがかって話ぜよ?





そりゃあ決まってるぜよ。
バグを直してメルも国も全て救うに決まってるぜよ!





恐らく、正解の道はそっちだろうな





じゃあ、このままバグを直し続ければきっと…帰れるんですね?





そうだろう。





んじゃー戻るぜよ!バグが出てたら大変じゃき!


正解の道を信じて、歩む方向を決めた龍馬たちであった。



フェイドに会ったか……
では、次は奴を出すとしよう。





ギャシャアアアアアアア!!





想定外のバグを仕込んでおいた……果たして倒せるかな?


謎の人物の思惑やいかに……。
