顔を洗って身支度を整え、またいつもと変わらない朝が始まる。



ん……もう朝……?





おはよう、ゆーま。





おはよう、イナハ。


顔を洗って身支度を整え、またいつもと変わらない朝が始まる。
今日は午前から授業だ。ある程度余裕をもっていくのがあたしの流儀だった。



――。





――。





――。





……。





――。





――。





――!





――!





――。





あれ、今日はレンセンパイいないね





ほんとだ。いつも朝来ると、ここで
のんびりネコと遊んでるのに……。


センパイに大事な話があったのだが、いないのでは仕方がない。あたしたちは食堂へ向かった。



あれ、ガラガラ。今日休みだったっけ?





平日だし、人がいないはずはないけど。


幸い食事は用意されていたので、いつものメニューをチョイスしてもぐもぐとやる。



ふう、食べた食べた。ゆーまは何にする?





ボクは食べなくても大丈夫、ありがと。





……うーん、それ前から気になって
たんだけど、もしかして遠慮してない?
懐具合知ってても、それくらいは
余裕あるのも分かるでしょう?





うん。この身体になってから、全然お腹空かないの。食べたくなったらちゃんと言うから、心配しなくてもいいよ。





そう。ならいいや。……そういえば昨日も勝手に元に戻ったんだった、忘れてた!





あはっ。


その時、構内放送が流れた。



――二年の因幡稲葉さん。学長室まで お越しください。繰り返します――。





ん? なんだろ、あたし何かやったっけ?





わかんない。とにかく行こうか。





やあ、いきなり呼び出して
しまってすまないね。





……。


