雨の日は・・・お散歩日和です
なんて、変なことを言っているのは分かっています。分かっていても、私にとってこのことは揺るがないと思います。
雨の日は・・・お散歩日和です
なんて、変なことを言っているのは分かっています。分かっていても、私にとってこのことは揺るがないと思います。
雨が降る
重たい灰色の空。急ぎ足の人々は、行き交う中の異端な私なんかに気づくことも無く。



そう思いますよね、ノラさん?


ノラさんと呼ばれた猫は、小鳥の足もとにへばりついていた
・・・こんな雨の中、猫と散歩をするために外出。なんて、先にも後にも私一人くらいだと思う
これは、私とノラさんだけの秘密のお散歩なのだから



・・・何が?





だから
雨の日がお散歩日和だってことです!





まーたとんちんかんなこと言ってる
・・・僕以外の他の人にはそのこと言わない方がいいよ。変な子認定されちゃうからね





ご忠告どうも
でも私、ノラさん以外お友達いないし・・・


水たまりに波音を広げる
雨の日がお散歩日和の理由、それは雨の音にかき消され、急ぎ足で行き交う人々にも気づかれない。猫とお話ができるという異端な行為に



ばーか
俺もお前と友達になった覚えはないぞ





うぅ・・・
そ、そうなんですか?





大親友だろ、小鳥





の、のらさぁぁぁぁぁぁん





そんなにモフモフするなよ


雨音が隠してくれる
二人だけの秘密の世界。だから、雨の日は、大切な親友とゆっくりお話しができるお散歩日和なのです
