トコトコトコ……ドテッ…



プロデューサー、本日は私のアピールステージですね…





はい、ライブの準備は完了しています





必要な情報はすべて私のメモリーにインプット済みです





その後ろに連れている物は何か? ですか?





これはとある理系の大学のマスコットキャラクターで





いま子供たちに大人気のゆるキャラ、リッケー君です





えっへん





といっても本物のリッケー君は着ぐるみで、これはそれをモデルに作られたロボットで…





その名も「リッケー君mini」といいます





リッケー!





前にも聞いて知ってる?
そういえば…ご紹介しましたね





見た目が不気味で、どうして子供に人気なのかまったく理解できない… ですか?





そんな…





じつはこのロボットの開発者、安東数美は私のおとうさん… いえ、博士の助手をしていまして





様々なパターンのデータをとるために、私のアイドル活動のパートナーにして欲しいと頼まれたのです





役に立たなそう?
むぅ…そんなことはありません





リッケー君miniは高性能なので、「お茶くみ」だってできるんですよ





リッケー君
デモンストレーションです





プロデューサーにお茶を運んでください





リッケ☆


トコトコトコ……ドテッ…



ああっ! リッケー君が転んでプロデューサーの服にお茶がかかってしまいました





小刻みに震える機能が二足歩行の邪魔をしたようですね





はっ! プロデューサー
そのままでは火傷をしてしまいます





すぐに服を脱いでください





恥ずかしいからいい?
そんなに熱くなかった?





いえ、プロデューサーにもしものことがあったら…困ります





プロデューサーは私の大切な人ですから





それにノープロブレムです
私はロボットですから物と思っていただいて…





私が脱ぐのをお手伝いしますから…





あ…





プロデューサー
まさかそんな柄の下着をつけて…





その…目のやり場に… 困ってしまいます…


