とかなんとか言ってるうちに、少年とその父親は赤ずきんのレジに向かっていた。



いらっしゃい、今日の惣菜もとっても美味しく出来上がってるよ。試食もやってるから、どうぞ食べてってー





凄いよなー試食販売って。俺照れちゃいそう





あれはオカミさんだからこそなせる技だね





かもな……あっちは悲惨だし





いらっしゃいませ……いらっしゃ……





じーっ





よ、良ければ食べて……?





……





美味しい?





……生焼け





……





アイツ許さん……





いや、まずしっかり焼いてから渡そうよ……


とかなんとか言ってるうちに、少年とその父親は赤ずきんのレジに向かっていた。



いらっしゃいませー!





これ頼むよ





かしこまりました!!





あれ、ウィンナーなんて何時入れたんだ?





さぁ?


あのウィンナーはさっき売り子ちゃんが勧めていたやつ……あの子、何だかんだ言って美味しかったんだろうな。
赤ずきんも同じように感じたようで、にっこりと微笑みかけた。



うちの販売員が勧めていた商品なんです。買ってくれて有難うね





あのお姉さんが、売れなくてあまりにも可哀想だったから!!





なんですとー!?





げっ!





……なんてね





アリガトウね





……!!





うっせーこのオニババ!!





やっぱり許さんー!!





逃げろー!!


どうやら、またこの店に人気者の赤ずきんが現れそうです。
