Episode 2-1
「今日から私も学校ですマスター」
Episode 2-1
「今日から私も学校ですマスター」



私の出会いの夢でしたか....
マスターもなかなかいい夢を見ていますね





寝かせてあげたいですが、そろそろ起こさないとですね


とりあえずもう一度呼びかけますかと、私はマスターをもう一度、前の声よりも大きく呼びかけることにします。



マスター朝です!おきてくださいーー!!


私は大きな声を出したつもりだったのですが、今日のマスターには届かなかったみたいで起きる様子がありません。



奥の手です!


そう私はスマートフォンに入ってるのです!スマートフォンには、バイブレーションという移動手段があります。
好都合なことにマスターの頭の上に落ちることのできる、最高のポジションに私は置かれています。



ブブブ...ブブブ





あと、ちょっとです!......アウッ


私はここで、最初からこの計画が実行できないことに気づきました。
だって、私は今、充電ケーブルに刺されたままマスターの頭の近くで宙吊りにされているのですから...



これが軽量化されたが故の...デメリットですか....


私も一か月という時間を何もデータ収集せずに生きていたわけではありません!
い、色々調べてたのです、過去の事とか、今の事とか、マ、マスターのエロ本の位置とか。いらない情報まで入ってしまう、私の完全な記憶能力は不便なものです。
さて私もここでは諦めませんとも..ええ!
私は気づきました、スマートフォンの先がギリギリマスターに触れていることに。
そうです熱です!負荷をかけてやればマスターも熱くて起きるはずです。



ん!ん~~!


負荷をかける程の事を考えるので精一杯ですね。とでも考えてると、マスターはうなり始めた同時に起き上がりました。



アチィッ!いてぇーー!





あ~~マスタ~~おはようございます~!


マスター熱でびっくりして起きたのと同時に、スマートフォン頭をぶつけて、私はケーブルが外れ床に飛んでいくのでした。



鈴ぅぅ~お前~何するんだ!


マスターは、何故か、お怒りのようです。
起こしてあげたのに、理不尽じゃないですか!
マスターとはいえど、これには納得できません。



マスターが起きないから、悪いんです!





もっと丁寧な起こし方があっただろ!





最初は丁寧に起こしました、でもマスターは起きなかったじゃないですか!





知らん!丁寧に起こせ!それが俺からの命令だ!





そんな命令従えません!
そんなこと言ってないで、早くしないと時間がありませんよ~





チッ、準備してくる!


さてマスターも学校の準備に入ったところで、そうですねー学校ですか。
私も行けたらなー、ダメ元で頼んでみるのも、いやだめですねマスターは朝機嫌悪いですから、断られるにきまってます。
ここでもう一度バイブレーションで、カバンの中に入ってしまいましょう!



机の上においてくれたマスターに感謝です


何とかギリギリ朝礼に間に合った俺は、朝礼を無事におえ眠気を噛み殺し、一時間目の数学を受けている。



えーと、これがこうなってーこうなってこうなるんだ。わかるか?


この先生の授業はやたらと、一問に対して話が多くてかなりの生徒が寝てしまうのだ。
俺は寝るほうなのか寝ないほうかと聞かれれば、間違いなく寝る。



そしてーここの答えがわかる奴はいるかー?





はーい、私わかります!





バンッ


ん?いやそんなはずはない!と頭は否定するのだが、耳はすごく家で聞きなれた声が聞こえる。
反射的に机をしたから蹴って音を鳴らしてしまった。



どうした、二宮?
いや、ちょうどいい二宮この問題の答えは?


答えれるわけがない、さっきまで話を聞かずに寝ようとしているのだから。
だからはっきり言おう



分からないです





2X+1です!


次はもう誤魔化しようがない、俺は本能的にわかってしまった。いや教室に知らない女の声が響き渡ったのだから。それも俺の鞄から...



二宮、私は関心しないなー
授業も機械に答えさせてごまかそうとするなんて。
テストの時だとカンニングでゼロ点だぞー
まあいい、授業が終わった後、私と来てお話しようか





はい....


とまあ、自由研究の課題のために作ったもので、カンニングのために作ったわけじゃないと説明して何とかごまかせたのだが。
問題はクラスの奴らだ、もちろんわかっていたが早速俺の鞄の中をあさって、うちの居候と楽しく会話してやがった。



ねぇねぇ、二宮ってそうゆうキャラじゃないと思ってたんだけど家で結構しゃべる人だったりするの?





マスターは結構しゃべりますよ~。
朝は機嫌は悪くてあんまりしゃべりませんけど...
いっつも起こすのが大変ですねー





じゃあ最近ちゃんと朝に登校して登校してくるようになったのは、鈴ちゃんのおかげなのかー


おいおい、俺のプライバシーの配慮がなさすぎじゃないか?



二宮はエロ本持ってたリするのかー?





えっとー、マスターのエr





そこまでだ、俺の個人情報は俺に聞け!





それは、つまり持ってることのなかなー?
二宮っちー





ふん、しらん


と馴れ馴れしく呼んでくるのは、林道 栞(りんどう しおり)性格は能天気で正直者だ、この教室のムードメーカー的存在のやつでもある。



二宮っちは、エロ本もってるんだってー、これは女性の敵だねー、みんな気つけなよー襲われちゃうよー





マスターはそんな事する方ではありません、いえさせません!それにエロ本は健全たる男性の証拠です!





おーいいこと言う


おいおい、居候のくせに男子まで味方につけ始めたぞ。



鈴っちー、二宮友達少ないからアシストしてあげてねー





本人の前でそういうことは言わないでほしいな





ハハッ、それは失礼なことしちゃったねー傷ついた?





いや、別に大丈夫だ





ならよかったよー


ふと鈴の方を見ると、マスターのこと全力でアシストするよと言わんばかりの目をしていらっしゃる。



はぁぁ~


そんなこんなで俺は、机に頭を乗せ6時間目の移動教室まで寝ることにした。
6時間は、コンピュータ室でプログラミングの授業がある。
これもバンドフォンとおなじでスマートフォンみたいに演算する機能などは単体ではついていない。
なのでホログラム上に映し出されている。キーボード、マウス、ディスプレイがある。
そんな中俺のディスプレイの中には、なぜか女の子映っているわけで。
授業よりもこっちが気になって仕方がない、ふと顔があうと鈴がニコッとしてくるので、こちらもニコッと返し、頭をクリックしてゴミ箱のアイコンにもっていってやった。



なにするんですか!マスター


今日の恨み込めて入れてやったのだが、すぐに中から出てきてしまった。これではゴミ箱の仕事してないじゃないかとグラディナスに言ってやりたいね。



いやいや、こちらこそ学校に来ること許可してないんだが、今どこで何をされているのですか?





だって、暇なんですよ...やることなくマスターの部屋にいるの。だからドッキリさせてあげようとマスター笑うことあんまりないですし...


まぁわからないこともないけどな、何もすることのない部屋でずっと置いとかれるのは俺も嫌だ。



なら、俺に言えばよかったじゃないか、持って行ってくれって





言っても許可しないじゃないですか!





俺そんな目で見られてたのか。確かにめんどくさいことはいやだがな、不貞腐れてツンツンしてるお前のほうがもっとめんどくさい。





なんと言うか、マスターはマスターなんですね。やっぱり私のマスターです!


普通にめんどくさいだけなんだがなー鈴がいじけると.....そんなこと言えば怒るだろうから黙ってるけどな



ふん





でもマスター?





なんだ?





120行目から531行目のプログラム間違ってますよ





あと何分で授業が終わる?





3分です


これは鈴を連れてきて本当によかったんじゃねーか、代わりに書いてもらえば間に合って、早く家に帰れるじゃないか。



鈴お前を連れてきて本当に良かった。代わりに書いてくれないか?





ダメです(ニコッ)


そんなこんなで俺は授業では間に合わず、居残りして帰ることになったのである。



明日からは連れて行ってやるが、授業中にしゃべるんじゃないぞ。





はい!わかりましたマスター!





あれがターゲットの二宮とPAS-I001試作型AIねー


Now Loding.....Episode2-2
