ーー?????
ーー?????



う・・・うう・・・ん・・・





あ、あれ・・・?ここは・・・?





アルマー!!





・・・・・・・・・?





ごめんねアルマ!遅くなっちゃった!!





ううん、いいよ。そんなに待ってないし・・・





・・・あ、あれ・・・?今、勝手に・・・!?





って言うか・・・声でない・・・どうして!!





なら良かった~!





ねえねえ、今日は何して遊ぶ?
鬼ごっこ?かくれんぼ?それとも・・・探検?





んー・・・そうだなぁ・・・
今日はシルフいないし、そんなに遠く行ったら心配させちゃうよね・・・





あー、そっかぁ・・・





じゃあじゃあ、水遊びしよ!!基地の下で!!





・・・基地・・・?





うん!そうしよっか!!





基地・・・そういえば・・・シルフとイマガイに修行に来たとき・・・僕が穴に落ちて、それで・・・





う・・・あたま・・・いたい・・・





思い出すな





!!!





思い出しちゃ、いけない・・・だって、そうしたら「僕」は・・・!!





いたい・・・気持ち悪い・・・何なんだ、これ・・・!!





アルマ、本当に一人で大丈夫か?





大丈夫大丈夫!シルフは基地で待っててよ!





ここに兵士が入ってきたら大変だし・・・





そりゃあ、そうだけど・・・





そんな心配しないでよ!仮にも、僕は天族の王子なんだよ?





自分の身くらい、自分で守れなきゃ・・・





・・・・・・・・・・・





それじゃあ、行ってきます!





アルマ!!





・・・・・・兵士?何それ・・・そんなこと、どうして・・・





ぐ、う・・・な、何・・・?





いやああああああああ!!!アルマ!!アルマああああ!!!放して、放してよおおお!!!





ーー、ダメ・・・逃げーー





ッ!!!!!





い”・・・!!あ”、あぁ・・・!!


身体ごと持ち上げられる・・・痛い・・・痛い、いたい・・・!!!口に何かが逆流してくる・・・吐き出す・・・赤い、熱い・・・なにか・・・



あ”っ・・・ぐうぅ・・・!!


いたい



ッッッ!!!!





い、今の・・・夢・・・?





・・・・いやな夢だったな・・・





・・・?


視線をずらすと、ベッドの端に頭を預け、シルフが眠っていた・・・被さった髪をかき分けて顔を覗くと、目元にひどいクマができていた・・・



そうだ・・・僕は確か、ケルブルと戦って・・・それで・・・





シープラさんは・・・!?ルフさんの告白はどうなったんだろう・・・?





それに、ここは・・・?


ベッドのすぐ真横にあった窓をカーテンの隙間から覗く・・・そこは・・・



・・・・・・!





どこだここ・・・?モーヌスーンじゃない・・・?出発しちゃったのかな・・・?





みんなに挨拶していきたかったな・・・





・・・・・・でも・・・


空を見上げる。そこには、大きな丸い月があった。淡い光を放つそれは、ひどく妖艶で、美しかった。



綺麗だなぁ・・・





・・・そうだ。シルフとあったのも、こんな月の綺麗な夜だった・・・


あの時のシルフは・・・そう、なんて言うか・・・全部諦めたような顔をしていて・・・だからこそ、助けなきゃ、手を貸してあげなきゃって思ったんだ・・・。



・・・・・・こんなに月が綺麗に見えるのは、君がそばにいてくれるからかな・・・?


シルフの頭を軽くなでる・・・すると彼は、くすぐったそうに顔を少ししかめた。
起こさないようにゆっくりとベッドを出て、シルフを抱きかかえ、そのままベッドに寝かせた。



・・・?


シルフの頭から何かが落ちた・・・これは・・・



・・・騎士に任命したときにあげた羽根飾りだ・・・まだ持っててくれたんだ・・・


羽根飾りをベッドの隣にあった棚の上に置き、僕もそのままベッドに潜り込む。



・・・温かい


イマガイに来てすぐの時は、毎日こうして眠ったっけ・・・頼れる人がお互いしかいなくて、すごく不安だった・・・



今日は、ちょっと不安なんだ・・・甘えさせてよ、シルフ・・・


氷のように冷たい僕の身体で、温かいシルフの身体を包み込む・・・温かい・・・人の身体って、こんなに温かいんだ・・・



・・・おやすみ、シルフ


シルフの額にキスを一つ落とし、僕はやってきた睡魔に身体を預けたーー。

追いついた!トミーくんが悲しい目に遭ったミッドナイトのときと違ってモーヌスーンは平和な話かと思ったらそうでもなかったけれど、アルマくんが目を覚ましたっぽいので何よりです!