集合時刻。
集合時刻。



史ちゃん。
余程、夏美ちゃんの事が気になるのね。





データに無い……
それに……不可思議すぎる……





でも、世の中には多重人格というのもあるんじゃない?





……多分……それとは違う……かも……
人格が分かれていても経験則は別のはず……





まあいいわ
ご当人に聞いて見れるんだから待ちましょう





うん……そうする……


するとエレベーターの表示回数が1Fに降りるとすぐに怜子のいる階に上がってきた。



……





いらっしゃい、美夏ちゃん!





…………?





い、い、いやー、あのっ
夏美なんです
あ、じゃなくて
初めまして!夏美です!!





へ?





そういうこと……
はじめまして……





ふみちゃん、知っていたの?





……知らない
……表情筋と声のトーンから推察した





さすが、ふみさんですね!
黙して見するのはふみさんの特技ですもんね。
怜子さんにはきつかったっすね!





うわ……
口調も違うや……





パターン登録しておこう……


さて、夏美ちゃんがいきなり出てきたのには理由があるのです。エレベーターに乗る前の話。



ではご対面に行きましょうか、夏美さん?





ちょいまち!





え?なに?





このままじゃ私のキャラが生かされないんだよ~





いや、だって……ただの紹介じゃないの……





私なりの紹介があるからね~
御免!!





ちょ、いきなりですかぁ!





さて、見た目は美夏ちゃん
でも中身は夏美





ちょっとぉ~
いきなり交代とかは無いでしょ!!
それに友達も混乱するよ?





それについては事前承諾済み!!
あと、ここからは美夏ちゃんは寝ててね~
後で起こすからね!





いやちょ、キャラの名前の区別が……Zzz





そういうメタい内容はしまっちゃいましょうね~





さて、どうやって動きましょうかね?


夏美ちゃんには考えがあるようです。
では、元の時間に戻りましょう。



始めまして……でもないようね。
美夏ちゃんは?





寝てもらっていますよ
すぐに起こしますけれど





……昨日のメールといい……
何が目的なの?





そ・の・前に!
怜子さんの部屋が見たいな~





あら、それならここで見ているじゃないの?





そうじゃなくてもう一つの部屋!
かわいらしい部屋があるっすよね?





なんか、イラつくわね





わかったわよ
こちらへ来なさい





はいな~


渋々了解した怜子に案内されて寝室へ向かう二人



さて、お目当てのなしょですが?
どうするの?


と玲子が言うと、夏美はベッドの真ん中に勢いよく座り込み



さぁさぁ、お二人さん!!
私の両隣に座ってくださいな!!


と、二人を自分の両端に座るように促す



何を考えているんだろう……
……まあ、いいか。室内録画カメラは起動済だし、誘いに乗るか!





わかったわよ。





……近すぎるけれど……我慢する……


それぞれ二人は夏美の両端に座った
すると夏美は……



ありがと!
でも、御免!!


そういうとそれぞれの手で二人の頭を押さえて、自分の頭にぶつけた
二人はその衝撃で目に星が散ったような感触を受け
気絶した
