大広間型のエレベーターが停止したとたん、真矢は教室と思われる場所に降り立っていた。



ここは?


大広間型のエレベーターが停止したとたん、真矢は教室と思われる場所に降り立っていた。



さっき言った通り、君にはこのクラスの一員として、今まで君が他人にしてきた迷惑を実際に体験してもらうよ。
僕は基本的に学校では話しかけないから
よろしくね~


ミラはそう言い残すと真矢の前から去っていった。



ホント勝手だなぁ……
とにかくあの私もどきのやってることを見て反省しろってことか……


真矢は不満を抱えながらも席に座りカバンを開く。
中には数冊の教科書やノートが入っていた。
おそらく今日の授業のものであろう



こんなとこにきてまで学校……


真矢は大きくため息をついた。
その時真矢の中に一つの疑問が湧いた



私……なんで死んじゃったんだろう?


突然死んだと言われたり、反省しろと言われたりと常軌を逸したことが続いていたせいで考えていなかったが、生前の自分がどんな人で、なぜ死んだのかといったことがほぼ抜け落ちていた。



ま、いっか
ここで生活しておけばいいんだろうし


真矢が思考を放棄し、目の前のことだけに集中しようとしたときだった。



真矢ちゃーん


これから自分がマークしなければならない人物が話しかけてきた。



や、やあ


突然のことに、驚き気味の返事になった真矢を見てくすくすと笑う



真矢ちゃん今日なんか変だよ?





ちょ、ちょっとびっくりしただけだよ





そっか~
麻弓のこと嫌いになったのかと思った~





そんなわけないよ


麻弓と名乗る自分の分身のような人間とのファーストコンタクトに成功した真矢はひとまず安心した。
何かあって疎遠になることだけは避けなければならないと思っていたからだ。
その後、担任(と思われる)人が教壇に立ち朝の連絡をする。
思いの外普通の学校生活だった。



思ったより楽にこの反省会も終わりそうね


真矢の心の中にどことなく弛緩した気持ちが広がっていった。
To the next floor...
