


滑りやすいので、気を付けてくださいね





……すごく古そうだけど。この階段だけ





上の階はお父さまが随分前に改修したから見てくれは綺麗でしょ?でも、下は地盤が緩くて下手に工事ができないの





……そんなところに行っていいの?





あら?むしろ感謝してくださらない?一般人が普通来られる場所ではなくてよ?





…………どうも





着きましたわ





……不釣り合いな扉だね





そ、そんなことはありませんわ!





普段は鍵をかけてあるんですけど、今日は特別に開けておきました。存分にご覧ください





なんだか……生活感があるね





おじいさまがよく来ていましたから。亡くなった今でも、この状態は保存しています





……ここに宝石が?





ええ。こちらですわ





この中に純性宝石が……





それでは、どうぞご覧ください!





…………(ゴクリ)





どうですか?これが我がプルートシュタイン家に代々伝わる、正真正銘の純性のダイヤモンドですわ!





……すごい





この箱って、木じゃないよね?





ええ。実際は木ではなく金属ですわ。見た目よりもずっと重いから持って逃げることもできませんし、入口の扉は片手で開けられるほど薄くありませんわ





入口はあの扉だけなんだね……





そして、螺旋階段の傍にはお父さまたちの寝室がありますし、屋敷内は私兵が見回ってますから、ここに近づくのは容易ではありませんわ





それに、今は付けておりませんが、他にも防犯用の対策はしてありますわ。どんな怪盗も、この宝石を盗むのは不可能ですわ





……すごい





それでは、もう十分かしら?そろそろ上に戻りましょう





…………





さて…………





計画を立てよう


