私がまだ小さかった頃の話だ。
当時、私は怖い話や所謂怪談が大の苦手だった。
子供の頃はそういう話を聞いては、夜にトイレに行けなくて母親についてきてもらっていた。
そのことは、彼にも大いに笑われた。
だから、当時は思ったものだ。
強くなるのには、まず幽霊を克服しなければならないと。
私がまだ小さかった頃の話だ。
当時、私は怖い話や所謂怪談が大の苦手だった。
子供の頃はそういう話を聞いては、夜にトイレに行けなくて母親についてきてもらっていた。
そのことは、彼にも大いに笑われた。
だから、当時は思ったものだ。
強くなるのには、まず幽霊を克服しなければならないと。



お兄ちゃん、ちょっといい?





どうした、若奈





明日の王都、私も一緒に行っていい?





いいぞ





やった!





随分認めるの早いな





ここに置いておいて村長に何かされると考えたら、この方が安全だ





村長の信頼度低すぎだろ……





まぁ昔からああらしいから、私はいいんだけど





それに前々から王都に行きたいとは言っていたんだ。丁度いい機会じゃないか





それに、何かあってもソールさんが守ってくれるでしょ?





……まぁ、可能な限りは





じゃあ、明日早いし寝るね。お休み





ああ。お休み





では、私たちも寝ようか、水男殿





…………お前の部屋は向こうだろう





暗いの怖いだろう?





子供扱いするな!!





ZZZ…………





すー……すー……





……………………





むにゃ……十四郎…………





……………………





う~ん……古森?





一体何をして――――





……………………





ぎゃああああああああああああああああああ!!!!





カアアア…………





いや!やめて!誰か助けて!!





カアアアァァァァ…………





!!!!!!!!





――――――――





水男殿!水男殿!!





水男殿!そろそろ起きろ!





う……う~~ん





古森!?





ああ。おはよう





昨日、枕元に女の人が立っていたんですが…………





私が傍で寝ているのに、よくバレずに…………





よく分からんが違う!!





気のせいだろう。私は人の気配など感じなかったぞ





ならあれは夢だったのか。それならよかっ――――





あっ!!





……………………





……………………





寝跡じゃ……ないのか?





………………多分違う


