07.緊急集会
07.緊急集会



…これより、緊急集会を開きます。


生徒、皆騒めき始めた。
中には怯えた生徒もいた。



…今回、理事長がお見えになっています


…更に騒ぎ始めた。
無理もない…あの誰も見たことがない理事長がお見えになっているのだ。



…どんな人なんだろう。


そう思った瞬間



…皆さん、おはようございます。
…そして…初めまして。


舞台裏から、いかにも紳士的な高貴な格好した人が現れた。



この学園の理事長をしています…”ウォーグル・フェザー”と申します。
呼び方はお任せします。
…以後、お見知りおきを。
そして、よろしくお願いします…。





…この人が゛理事長゛。


…辺りは静かになったが、
大きな拍手が上がった。



…今回、皆さんをお呼びした訳は…。





゛例の事件゛についてです…。


…そしてまた、体育館は静まった。
下を向く者、無表情になる者が多くいた。



そう…”学園連続殺人事件”です。
毎月…学園の誰か一人が殺されています…。





この事件が起き始めたのは…約十年前のことでした。
最初の被害者…君たちの先輩に当たります。
その子は…”ドロップローズガーデン”で殺されていました。
…傷は一つもなかったんだが、”毒”でね…。
自殺とも考えられていたが…次にまた被害者が続いたんです…。
約八年間くらいは…”ドロップガーデン”でずっと同じように…。


…”ドロップローズガーデン”。
今じゃ…立ち入り禁止になっている。
噂ではとても綺麗な薔薇で埋め尽くされているらしい…。



質問良いですかー?


私の隣に座っていた(各クラス一列になっている)男子が満面の笑みで手を挙げてそう言った。



…こんな時に質問できるってすごいな。
尊敬しちゃう。





…ええ、どうぞ。


許可をもらったその男子は立ち上がり、こう言ったのだった。



あとの二年間は”ティアーズの廊下”で殺されているんですよね。





…ティアーズの廊下?


思わず私は呟いた。
-続く
