※竹井目線に戻ります。
※竹井目線に戻ります。
広瀬からこれ以上のものは見た事が無いというほどの土下座(もはや土下寝？)をされたので、仕方なく勉強を教えてやる事にした。それから一週間も僕が付き合ってやってるのに広瀬はずっと、
もうやめようぜ〜、飽きたんだけど。
こんな調子だ。ところてんにするぞ。結構マジで。
お前が教えてくれって言ったからこうやって教えてやってんだろうが。
今は放課後で教室には誰もいないので眼鏡を外している。
ここまでガッツリやるとか聞いてねぇよ。
じゃあやめるか。
それはひどいだろ。
なんだこいつ。面倒くさすぎる。口の中に海苔が張り付いた時くらい面倒くさい。
じゃあどうするんだよ。
帰る。
とりあえず一回殴っていいか？
すみませんでした。
まあどっちみち今日は遅いしもう帰るか。
よっしゃー！！！
ガキかお前は。
疲れたので早く帰ろうとすると、
広瀬君、と竹井君？まだ残ってるの？
唐突に同じクラスの女子が入ってきた。
チャンス！タケは眼鏡かけてない！
広瀬君に勉強を教えていたんです。
早い！
そのくらい準備しているに決まってんだろう。お前の脳みそはアルマジロ以下か。
そうなんだ！私も今度教えてもらっていい？
ぼ、僕は別に構いませんけど。
ありがとう！もしかしたら友達も一緒になるかも！
分かりました。
じゃあね！広瀬君も！
おう。じゃあな。
そういって女生徒は帰って行った。
って待てよ、え、僕が？女子に？勉強を？教える？
・・・・・・・・。
無理無理無理無理無理！無理でしょ！無理だって！僕は生まれてからまともに女子と遊ぶどころか話したこともないんだよ！？
誰に向けたものかわからない弁明をたくさん考えて悶々としてた僕の肩に、後ろから悪魔の手が乗せられた。
竹井さ～ん、チャンスじゃないですか～。
こうなった時のこいつは怖い。下手に女性慣れしているせいで何の耐性もない僕をグイグイ押してくる。
うるさい。〇ね。
そういいますけど、俺のお手伝いなし、つまり一人で女子を相手に出来るのかな～？
悔しいけどこいつの言うとおりだ。
今は言うことを聞くしかない。
…何をすればいい。
さぁね☆(キラン)
こいつはホントになんだ。世界のうざいやつランキングみたいなのがあったらきっと一二を争うだろう。
そうか…教える気が無いのならこちらも勉強は教えなくていいな。
そりゃないよ！
じゃあ早く教えろ。
実は俺もよくわからないんだよね。これに関しては才能？みたいなものだし(笑)
・・・・・・・・
勉強頑張れよ。
マジで今回は怒ったぞ。蚊をなかなかつぶせない時ぐらい怒った。
ごめんって！ごめんタケ！頼むから勉強教えてって！
僕はそのまま教室を後にした。
タケ～！！！
教室の中から悲痛な声が聞こえてきたが、完全無視で僕は帰った。
結局、広瀬はテストで赤点を三つ取ったらしいが、どうでもいい話だ。
