安見たちは花咲麻由美を探して校内を歩きまわった。
花咲は、校舎の外で弁当を食べていた!
安見たちは花咲麻由美を探して校内を歩きまわった。
花咲は、校舎の外で弁当を食べていた!



おい、花咲!お前、松阪牛の・・・





花咲さん。部室のカギ知らない?





あ~。安見先輩に小林先輩!え、何ですか?松阪牛のカギ?





うわっ、完全に混同してる・・・





明智から部室のカギ借りたよね?





はい、借りましたよ~





一体、どういうつもりなんだ?





篠崎先輩に頼まれたんですよ





えっ、篠崎に?何で?





ん~。なんか部室にあるホームズ全集が読みたいって言うから、明智先輩からカギを借りて、篠崎先輩に貸してあげたんです





カギのまた貸しかよ・・・





コナンじゃないのかよ・・・





あ、許可ならちゃんと明智先輩から取ってますし、カギなら今は私が持ってますよ!





そ、そうか・・・ならいい





一体どうしたんですか?そんなに慌てて





い、いや・・・別に





そうですか!私、次の授業の準備があるので


そういうと、弁当を食べ終わった花咲麻由美は教室へ去って行った!



ま、まさかあの篠崎が犯人なのか?





オレも信じられないが、しかしこの状況から考えると・・・





篠崎っていったら、学年一のお嬢様だぞ!!お前の焼肉弁当なんか盗むかよ?





何かそうせざるを得ない事情があるのかもしれない・・・





事情?・・・も、もしかして、誰かに命令されてるとか?





イジメにあってるのかも・・・





な、何だって~!!





これは、早く見つけて事情を聞くしかないな


二人は篠崎文子を探して、昼飯も食わずに学校中を歩きまわった。体育館裏、プールサイド、音楽室・・・。さすがに女子トイレまでは行かなかったけれど。
そうして屋上に行った時、ついに篠崎の姿を見つかった!篠崎は、一人屋上でフェンスにもたれ掛かりぼんやりと座っていた。



お、おい、篠崎!・・・あっ!





何?


篠崎の膝の上には、とびきり大きくぶ厚い焼肉弁当が置かれていた!



な、なぜっ!お前が小林の弁当を!





そ、それは・・・





誰かに命令されたんだろ?





そ、そうじゃなくて・・・





許せねえ!オレがぶっとばしてやる





違うの・・・わ、私





何?





と、友達いないから・・・





それで・・・つい





あなた達がいつも・・・





楽しそうだったので





はあ?何、言ってるか全然わかんねえよ


と、その時・・・



わかってないのはアンタ達のほうよ!


と、背後からかん高い声が響いた!
見れば、(いちおう)探偵部顧問の大田先生がこっちを見ていた!



まったく、アンタらは探偵部のクセに食い物しか見えてないんだから!





先生、これはいったいどういうコトですか?





せ、先生は犯人を知ってるの?





まあね。こうでもしないとアンタらは動かないからね





教えて下さい。先生はなぜ篠崎にオレの弁当を盗ませたのですか?





な、なんですと~!





オレ、今日の弁当が焼肉弁当ってことは安見と先生にしか言ってません。盗られたら大ごとですから





それは賢明な選択ね。でもまだ脇が甘いわね





ど、どういうこと!ちょっと待って!頼むから説明してくれっ!


