5月5日
5月5日
せっかくの休日も、部活に勤しめばするっと過ぎてしまう。
夕方になってようやく時間の空いた俺は、にーのを部屋に呼んだ。



帰りに買ってきた柏餅、一緒に食べよ?





・・・


なんて、にーのを誘う口実でしかないコンビニで適当に買ってきた柏餅を、にーのは嬉しそうに食べてくれるから、俺はちょっと罪悪感で胸が痛んだ。



・・・


柔らかい餅をもちもちと食べるにーのを、ベッドから観察する。
にーのの好物ってなんなんだろう。
甘いのなら大抵食べちゃうみたいだけど、洋菓子と和菓子ならどっちの方が好きなんだろう?
もっとにーのが喜ぶこと、したいな・・・。
部活の疲れが出たのか、気がついたら俺は眠っていたらしい。
ふと目を開けると辺りは暗くなっていた。
にーの、帰っちゃったかな。



・・・





・・・


にーのは、机に突っ伏すみたいに、ベッドに上半身だけ倚り懸かり、腕を枕に寝ていた。
寝息でにーのの頭がわずかに上下する。



可愛いな・・・





・・・


頭を撫でても起きないにーの。
このままじゃ眠りづらそうで、起こさないようにそっと抱き上げてベッドに寝かした。



気持ちよさそうに寝てて、何しても起きなそう
おとぎ話の眠り姫みたい





・・・





・・・いやいや


頭をよぎった不埒な妄想に、俺は頭を振った。
それから夕食の時間になると匂いにつられてにーのは目覚めた。
ホッとする自分と残念に思う自分と、変な気分だった。
つづく
学校だるいよーやることないよー。



・・・


また見てね!
