また黒い何かが飛んできた。
けれど、僕は不思議と怖くなかった。
また黒い何かが飛んできた。
けれど、僕は不思議と怖くなかった。



・・・


黒いシロは僕をじっと見据えた。
僕も黒いシロを見つめる。



わかったんだ


僕は確信していた。
僕の周りで写真が円を描き、花弁のようにくるくると回る。



・・・


黒が打ち出すと、写真がそれを受け止める。
そしてその写真の中のシロが、黒い色に染まった。
写真はどんどんなくなっていく。
全てなくなってしまう前に、僕は走り出した。
今度は逃げるんじゃない。
シロを助けるために。
僕は黒く染まったシロを、抱きしめた。



っっ


触れたところから、花びらが落ちるように光りが溢れ出した。
シロは眩しく光り出す。
思わず目をつぶって、それから僕は、ゆっくり目を開けた。



ソラ・・・


眩しく輝く彼女に、僕は言った。



見つけた


おわり
