翌日……
学校にて。



お前も蝋人形にしてやろうか!





ど、どうしたの?母さん。いきなり。





ああ、これはね。
町内会の会費を払わない人が最近いるから、脅し文句を考えているのよ。どうかしら?





そ、そういうのはスマホで撮られて
「Twitter」とかネットで拡散されるから止めたほうが良いよ……。





それも、そうね。
じゃあやめるわ。





いつもながら切り替えが早いな……。





あ、そうそう。
あなたもそろそろ彼女とかいないの?





い、いきなり……なんだよ……。





本当はいるんでしょ?
連れて来なさいよ。





まぁ、そのうちね……。





ってか、こんな母さんに誰も会わせられないよ……。絶対まともじゃないし。


翌日……
学校にて。



はぁ……。今日も授業終わった。
めんどくさかったなぁ。





終わった?一緒に帰ろうよ。





おお。良いよ。





クラスが違うのにいつも迎えに来てくれるなんて、凄くいい子だよな~。ホント、俺にはもったいないくらいの彼女だよ。


帰り道……。



そういえば、私達付き合ってそろそろ3ヶ月になるけど、まだお家に行っちゃダメなの?





あ、ああ……。
母さんがちょっと変わってるんだ。





変わってるって、どんな風に?





うーん。なんて言っていいか……。
サイケデリックな性格?





へぇ!面白そう!会ってみたい!





い、いや。止めておいた方がいいよ。





会わせたら、俺、絶対フラれるな。
付き合っている彼氏の母親があんなんじゃ。





じゃあ「会わせてもOK」って思ったら会わせてね。私は会ってみたいもの。





う、うん……。





少し母さんの性格を矯正しようかな……。めんどくさいなぁ。


そして、帰宅した。



ただいまぁ……。





あら!おかえりなさい!
ちょうど良いところに帰ってきたわね!





な、なに?どうしたの?





母さん!
ハリウッドの特殊メイクをマスターしたのよ!
それで、早速マスクを作ったの!





へぇ。すごいね。
どんなマスク?





ちょっと待って、今かぶるから。





どう?これ!?





絶対、彼女に会わせたくない……!


