な、なんということでしょう・・・
いや、こういう話書くんだし、いつかはこんな展開が来るもんだと覚悟はしてたさ・・・
でもさぁ・・・でもさぁぁぁぁぁ・・・!!
ちょっと早いんじゃないのかい??ん??
誰だ早まってルシファーにラブレター送ったやつ!!恋愛ものなんて書いたら私は吐血してしまうんですよ!?ついでに砂糖も吐くんですよ!?!?!?
っと・・・決闘する気満々(ラブレターを決闘状と認識した模様)のルシファーの許に女の子がやって来たようです・・・?
な、なんということでしょう・・・
いや、こういう話書くんだし、いつかはこんな展開が来るもんだと覚悟はしてたさ・・・
でもさぁ・・・でもさぁぁぁぁぁ・・・!!
ちょっと早いんじゃないのかい??ん??
誰だ早まってルシファーにラブレター送ったやつ!!恋愛ものなんて書いたら私は吐血してしまうんですよ!?ついでに砂糖も吐くんですよ!?!?!?
っと・・・決闘する気満々(ラブレターを決闘状と認識した模様)のルシファーの許に女の子がやって来たようです・・・?



・・・来たか・・・さて、いったいどんな奴が・・・って、





お久しぶりです、隊長。





あ、アブディエル・・・!?





やばいな・・・普通の天使や下級悪魔ならともかくアブディエルとなると・・・
・・・・・・長期戦を覚悟した方がよさそうだ・・・





え、えっと・・・





わざわざ来ていただいて、ありがとうございます!





その、手紙では名前も書かずに、本当に失礼なことをしたと思います・・・でも、他の天使や悪魔に知られてしまうと、何かと厄介だと思ったので・・・





あ、ああ・・・そうだな。
君が来るなんて予想外だったけど・・・





どうする・・・下手に手を抜いて勝てるような相手じゃないことは俺が一番よく知ってるが・・・だからと言って本気で挑んだら・・・体育館が吹き飛ぶ・・・!!


※ルシファーは氷から出てからまともに戦っていないので、力加減が極端に苦手です。



よ、予想外・・・!
う~ん・・・隊長がそういうことに極端に疎いことは知ってたけど・・・こう、正面切って言われるとちょっと傷つくなぁ・・・
・・・フラれちゃうかも・・・。





・・・これはもう・・・





・・・こうなったら・・・





体育館粉砕する覚悟でやるしか・・・!!





玉砕覚悟でいくしか・・・!!





アブディエル!!





隊長!!





先手は譲る、どこからでもかかってこい!!





私、あなたに伝えたいことが・・・!!!





・・・・・・え?





・・・・・・はい?


――盛大なすれ違いにお互い気づいた模様――
ところ変わって、体育館裏すぐ近くの茂み・・・



り、りんご・・・嘘でしょ、もう告るの・・・?





よ、よりによってりんごだと・・・!?
そんなの・・・そんなの想定外だ・・・





まだ告ると決まったわけではなかろう・・・のう、イシュタル?





・・・・・・・・・
(何を思ってこんなところにって思ったが・・・そういうことか)





ふふん、こんな面白そうな修羅b・・・邂逅をみすみす逃すバアルさんではないぞ?
お前もよく知っておろう?





修羅場って・・・りんごがフラれる前提かよ・・・そりゃちょっとかわいそうじゃないか?





で、でも・・・いくらここでも天使と悪魔・・・堕天使のカップルなんて・・・悲劇のにおいしかしないわよ・・・





そ、そうだ・・・ましてや、相手はあのルシファーだぞ・・・?愚兄だぞ・・・?
りんごが幸せになれるはずがない!!





ミカエル・・・お前は本当に騎士公が嫌いなんじゃのう・・・
わりかしいい悪魔じゃて。そんなに邪険にするでないぞ?





あんたはあの戦争の時からアイツの味方だったからそんなことが言えるんだ・・・





ちょっとミカエル・・・あまりるしるしを愚弄するようなこと言うと・・・深海に沈めるわよ?





ハイハイ落ち着けって・・・ほら、向こうもなんか進展があったみたいだぜ。





な、なんじゃと!?
ちょっと目を離したすきに・・・イシュタル、見ておったか?





・・・・・・・・・・
(ああ。認識のすれ違いが起きていたみたいだが、それが解消されたようだ)





すれ違い?それってどんな・・・?





るしるしが決闘の呼び出しだと思ってたらしい。まったく、今時漫画でもそんな勘違い見ないぜ?





おやおやかわいらしい・・・騎士公らしいのう





ああ、そこはあえて訂正しなかった。
破局してくれたら万々歳だと思ってな。





お前悪魔か!?そりゃひでぇよ!!





モスしーっ!!ばれちゃうでしょ!!





悪魔とは失敬だな。僕は正真正銘天使だぞ。





静かにせい、会話が聞こえんじゃろう・・・





ご、ごめん・・・





なんだ~、話があるだけだったのか・・・最初から言ってくれればよかったのに・・・





あ、あはは・・・





隊長の中での私のイメージって、一体・・・





それで、話ってなんだ?





あ、ああええっと・・・その・・・





だ、大丈夫・・・大丈夫よアブディエル・・・!気持ちを伝えるだけ・・・そう、そうよ!!たったそれだけ!!
天界戦争の時より伝えやすい気持ちじゃない!!大丈夫・・・あの時・・・あの時みたいに・・・!!





わ、私っ・・・!





お!?お、おう・・・?





私、隊長が天使だった時から、ずっと近くで隊長のことを見てきました・・・隊長は、私の憧れで、目指すべき指針で・・・誇りでした。





アブディエル・・・





隊長が反逆計画をL部隊全体に告知したときは、本当に気がふれてしまったのかと思いました・・・でも、御三幹部が招集されて、本格的計画を聞かされたとき・・・本気なんだって気づかされました・・・





あの時、私は真っ先に計画に反対しました。
・・・始める前から怖かったのかもしれません・・・計画が失敗したとき、みんながバラバラになってしまうことが・・・





私は・・・最後の最後であなたを信用することが、できなかったのです。





・・・うん。





・・・結局、L部隊の中で、隊長に協力しなかったのは私だけでしたね・・・私は、今もあの時の選択を間違っていたとは思いません。





・・・でも・・・ちょっとだけ考えるんです。あの時、隊長について行っていたら・・・私に、少しの勇気があったなら・・・L部隊は、今も変わらず、ここにあったんじゃないか・・・って。





隊長がいて、ベルゼさんがいて、レヴィちゃんがいて・・・そこに、私もいることができたんじゃないか・・・って。





いくら考えたところで、「もしも」は「もしも」でしかないのですが・・・それでも・・・そう思ってしまうのです・・・なぜなら、





L部隊は、たくさんの仲間がいる場所で、私が大好きな場所・・・隊長がいる場所だったから・・・だから・・・幸せな「もしも」を、想像してしまうんです・・・





幸せ・・・か。





・・・・・・





その通りだ、アブディエル。「もしも」はあくまでも「もしも」でしかない。
いくら俺達でも、神でも、過去を「もしも」にすり替えることはできない。





・・・はい。





「もしも」に過去を重ね合わせるときって、その過去に未練が残っている時だと俺は思うんだ。
アブディエルは、あの時の選択を「後悔」しているのか?





・・・・・・はい。そう、かもしれない、です・・・。





・・・あなたについて行きたかったと、思う時があるんです。きっと、これは「後悔」なんだろうなって、思う時があるんです。





・・・だから。だからこそ、今日、隊長をここに呼び出したんです。
・・・もう、後悔しないように、と。





・・・そう。





・・・言ってごらん、アブディエル。
この俺が、何だって受け入れてやろう。





・・・・・・私・・・





隊長が・・・あなたが、好きです。





だから・・・その・・・





付き合って・・・ください・・・





・・・・・・





・・・うん。いいよ





ふえ!?





えっ・・・って、そんなに驚くことか?





ふ、え!?だ、だって、こんな、こんなにあっさり・・・!?





そ、そんなに意外か・・・?
俺が素直にお出かけに付き合うことが・・・





・・・・・・・・・・え?





で?どこ行きたいんだ?ショッピングモールでも駅前商店街でも、どこでも付き合うぞ♪





あ、え、ええっと・・・





・・・・・・隊長・・・鈍すぎますって・・・





う、うわあ・・・





こ、これは・・・





・・・酷いな・・・





まあ、騎士公なんじゃし、仕方なかろう。





・・・・・・・・・・
(騎士の旦那・・・さすがにそれはないぜ・・・)





なんつーか・・・ドンマイ、りんご。





あとでアプリコットティーでも淹れてあげましょうか・・・





おい、そこのやじ馬ども





ーーっ!?





な、なんじゃあっ!?





俺たちの会話を盗み聞きとは・・・いい度胸じゃねえか・・・あ?





ご、ごごごごめんなさいルシファー!!!!





だから・・・最初に言ったろ!!やめとけって!!!





・・・・・・・・・・・
(かなりノリノリだったがな)





何じゃ騎士公か・・・驚かせんでくれ・・・





最初からお前らの会話丸聞こえだったからな。





ったく・・・アブディエルもまだ気づいてないし、今回は見逃してやるから、さっさと散れ。





くくく、わかったわかった。
いや、実に面白いものを見せてもらったぞよ?さあ、帰るぞ、皆の者。





・・・・・
(わかった)





お、今日は寛容♪はーい!





まったく・・・全然懲りてないじゃんか・・・





・・・・・・この愚兄が





・・・まったく・・・騎士公は素直じゃないのう・・・





あとは、うまくやるんじゃぞ?





・・・・・・余計なお世話だっての・・・若年寄が・・・





な、何か言いましたか?隊長?





いや、何でも・・・





で、決まったか?





あっ、え、ええっと・・・まだです・・・





そっか・・・ま、ゆっくり選んでくれよ





・・・せっかくの初デートなんだしさ?





・・・ふぁっ!?





え・・・だって、さっき、え・・・ええ・・・!?





さっき・・・俺は、君の「付き合って」って問いに肯定で返したはずだけど?





え・・・じゃ、じゃあ・・・





・・・俺は最初からそのつもりだけど?





・・・・・・





・・・意地悪ですね。隊長は・・・





そういうのは、君が一番知ってるんだろう?





・・・ふふ、そう、でしたね・・・





これから、またよろしくな。「アプティ」





・・・!!





久しぶりに呼ばれた・・・私の、隊長だけの呼び方・・・!
覚えてて、くれたんだ・・・!





はい!!隊長!!


・・・晴れて付き合うことになったのに、アブディエルはこのまま隊長呼びなんですかねぇ・・・
ほんで、アブディエルの「りんご」というニックネームですが、由来は
アブディエル→アブディ→アプティ→アップルティー→アップル→りんご
です!長え!!
さてさて次回は・・・番外編です。
ちょくちょく話には出てきている「天界戦争」についてお話ししましょう・・・。
挿絵の大きさに「最大」が追加されたんですね・・・!

コッチノルシファーハ天然カト思ッテイタガ割ト粋ナコトヲスル。アッチノ方ノ、ルシファーニモ見習ワセナイトナ