元カノさんか。
じゃあ今は付き合ってないってことだよね。
でも私と間違えるほど、気持ちが残ってるってことだし。
今でも好きなんだろうな。



忘れられんのは……辛い





はぁ……





またため息かい?





だって誠人くん、あんな寂しそうな顔で





他の女性の名前を呼んでいたようだがな





そう! それも気になるの……


元カノさんか。
じゃあ今は付き合ってないってことだよね。
でも私と間違えるほど、気持ちが残ってるってことだし。
今でも好きなんだろうな。



はうっ……


胸が苦しい。
苦しい苦しい苦しい。



ねえ? 校舎裏で私に何があったの?





一度消したものは元に戻せない。最初に言ったであろう。だから言わないのだ





けちーっ


誠人くんのことを考えれば考えるほど苦しい。
そして私は、この気持ちが何であるか、気付いている。
恋。
そして、嫉妬。



見も知らぬ彼女さんに嫉妬するなんて、私最低だ……


だけどその前に、ちゃんと結論を出さないといけない事がある。
秋のこと。
秋が私の事を好きだという事実。
これは何度か告白されているから知っている。
秋はそのことも忘れているから、知らずに私へ好意を向けてくれている。
そしてそれをいいことにウリエルに頼んで先延ばしにしていた私。
これは希衣子ちゃんに指摘されたように、私の甘えであり、秋の人生を邪魔しているだけの最低行為だ。
でも、告白を断るって、辛いな。
だって、悲しい思いをさせるのを分かってて言うんだから。



どうしよ、ウリエル……


