ついに本間博士から明かされた扉の全貌!
こういう“設定”というものは、
作者は書きたくて仕方ないものだけど、
だいたいの読者は大して興味のないものだ!!
我慢して読んでくれた方ありがとう!
ついに本間博士から明かされた扉の全貌!
こういう“設定”というものは、
作者は書きたくて仕方ないものだけど、
だいたいの読者は大して興味のないものだ!!
我慢して読んでくれた方ありがとう!
そして芽生えた高円寺の博士に対する信頼。
自身の過ちを告げようとした刹那、
それを邪魔する騒音が扉の方から…!!
第13話スタート!



何すればあんな音が出るわけ?





とりあえず急がないと





そうだな。鍵は奴らの手中にあるんだ





あ…。そのことなんですけど、





高円寺くん、それ今聞いた方がいい?





いや、大事なことなんですけど、後からでも支障はないかなー…と





じゃあ悪いけど後回し!扉のとこ行くよっ!





…うっす





おい!イーソン卿!
俺のシマでなにしてる!





シマ…?





見ればわかるだろ。扉の引越しだ





扉の引越し?





岩壁を削って扉を引っぺがすのだ





なんだって…っ!





…剥がれると思います?





どうだろう…





僕は無理だと思いますけどね…





…





…聞こえてるぞ!





我々に不可能などない!シン、おまえの力が必要だ





はい!





!?





シン…。一体どんな超能力で、扉を剥がすというんだ…





くらえ…





大容量!業務用シール剥がし液!!





…





博士、どこから突っ込めばいいですか?





ライターオイルで代用できるっつーの!とか?





さすが博士ー、ひとと着眼点が違うー(棒読み)





え!シールってライターオイルで剥がれるんすか!メモメモ…





頼んだぞ!シン!





はい!イーソン卿!見ててください!





あんなので剥がれるわけ、





うおおおおお





剥がれた!!





うそやん…





現代科学の勝利だ!
よくやった、シン





…ありがとうございます





あの扉、粘着力的なやつで岩壁に張り付いてたの?それ、建築物としてどうよ?





釘、ネジ、ビスが泣いている…





ずらかるぞ!





はい!





ちょっ…、待て





待たない!





まずいことになった…。扉も鍵も奴らの手中に





どうしましょう、博士!このままじゃ世界が…





あのー、そのことなんですけど





高円寺くん、その話今聞いた方がいい?





多分ベストタイミングだと。





よし!聞こう!





…これ





なにこの古びた鍵





扉の鍵です





!?





え、どこの扉?第4研究室の?





博士、察しが悪いですよ。
いくら、“身体は敏感なくせに、心は鈍感な”博士とはいえ…





実は僕、実家の鍵と扉の鍵を差し替えておいたんです





なんだって!





だから奴らが持ってる鍵では扉は開きません





でかした!





通りで、奴らが持ってる鍵が、やけに近代的なフォルムの、『YKK』とか刻まれててもおかしくない鍵だったわけですね


だって実家の鍵だもの。



しかしいつの間に…





それが、褒められた話じゃないんですけど、ちょっと前から扉のこと知ってて、鍵開いちゃったもんだから、中の部屋を私物化しようと…





あんなことや、こんなことしようとしてたんだな!





…まあハレンチ





まだしてないです!





まだ…





てことはやっぱり扉の継承者は高円寺さんなんですね!





黙っててすみません





いやいや!結果オーライではないか!





あ!じゃあ、高円寺さんは扉の向こうを見たんですね…





…!?





そうか…。高円寺くん、中は一体…。
いやいや、それは後だ!まずは奴らから扉を取り返さなければ





僕が行きます!





お、立候補





じゃあ任せたぞ!信頼してるからな!





おうよ!


スルト教本部~



こんちはーー





やあ!高円寺くん!





一体何をしに来た。扉は渡さんぞ





いや、そうじゃないんです。
この前、うちに〜来ないか〜♪って言ってくださったんで、やって参った次第です





そんな『嫁に〜来ないか〜♪』みたいに節つけて言ってはないけどね。
てか君、17歳の設定だよね?若い子、新沼謙治知らないからね?





そうだったか。歓迎するぞ





何かあったのかい





いやあ、実は本間博士と喧嘩したんですよー。あの人、僕が夕食後の楽しみに取っておいた、
『濃厚すぎてもはや黄色ではない!アルティメット☆プリン』
を、『商品レビュー』なんていうくだらない理由で食べちゃったんですよ!いい年してYouTuberなんか目指してるんですよ!再生回数、1週間で2回ですよ!





なんだって!あやつ本気山に籠っていると思ったら、そんなことしてたのか…





なにはともあれ、シンに加えて、君がこちら側につけば、恐れるものはない。
シン、彼を部屋へ案内しなさい





はい!イーソン卿!





広いなあ…。さぞ信者たちから搾取しまくってるんだろうなー





ちょっと!高円寺くん!イーソン卿はそんなひどいことしないよ!





…ごめん





『世界に混沌を!』とか言ってるやつだぞ…





てか、こんな性格のいい子がなんでスルト教に…





僕、力のせいでいじめられてきたんだ…





語り始めた…!





高円寺くんだってそうだろ?





うーん…。僕の場合は、いじめる方だったからなあ。
…でも孤独だった。自業自得だったかもしれないけど





僕もずっとひとりだった。
家族さえも僕を気味悪がって、
僕を、捨てた





捨てられた…





(……僕も)





そんな僕をイーソン卿は救ってくれた。あの人だけが僕を必要としてくれて、僕のことを認めてくれているんだ!





…





高円寺くん、君は僕と同じ力を持っている。君となら友達になれるような気がするんだ!





友達ねえ…





ねえ!お願い!僕と友達になってよ!





うーん





シンはいいやつなんだけど、一応敵だからなあ…





ほら『濃厚すぎてもはや黄色ではない!アルティメット☆プリン』もあるよ!


濃厚すぎてもはや黄色ではない!アルティメット☆プリン



!?





シン、君は僕の『アルティメット☆フレンド』だよ!!!!





やったあ!





シン、高円寺くん。いよいよだ





え、なんすか





扉を解放する!





!?





…アルティメット☆フレンドの高円寺くんとプリン食べてからじゃだめですか?





お、おう…。もちろん食べてからでよいぞ





やったあ





アルティメット☆フレンド…?


