月 アマノガワ
月 アマノガワ



ど、どうして…!?





え?





にゃ、にゃにを…





ちょっと…





女神様…さようなら。今までありがとうございました


音の正体はセレナがいつのまにか、抜いていた刀を振り下ろした時の音だった
そして、セレナの傍には



な、何故ですか?セレナ…?ど、どうして…





女神…様。私は前々から考えていましたが、あなたの言動は女神として相応しくありません。そして、今それが私の中で確信に変わりました。なので処罰しました。それだけの事です





な、何を言って…私はこの星の事を思い…全ては星の為に…がっ!





もういいです…話さなくて。終わりです…死んで下さい





ぐっ……セ……れ………な、…





…死んだか。あ~…スッキリした





セ、セレナ様?…何故どうして?女神様を…?





何故?少し前から思ってたけど胡散臭いのよ、コイツ。それがさっきの、そこの女とのやりとりで確信に変わった。だから殺したの。何度も言わせないで





月の指導者の女神を殺して…貴方はこれからどうするつもり?セレナ?





どうする?そんなの決まってるじゃない?巫女長である私が女神になって代わりにアマテラスを発動させて地球を破壊するわ





正気?ルナの言葉を嘘だと感じたから貴方は殺したんじゃ…





それもあるけど、私自身もあの星が嫌いなの。だって臭いじゃない?私臭いものが嫌いなの。あ、あと


と、言うとセレナは女神の体を物色し始め



あ、あった。これよ。これ。神器アマテラス!やっぱり所持してたわね





金色の手鏡…あれが





アマテラス





これを…発動させてみたかったのよ。だって勿体ないじゃない?折角、多くの力を注いだんだから…純粋に打ってみたいの





セ、セレナ様…


シズクちゃんが引いている。いや、むしろ恐怖に近いのかもしれない



それを、今、この場で発動させる気でしょ?貴方?





あら?良く分ったわね。そうよ、だってアマテラスはアマノガワを渡って放つ…いわば巨大な大砲だもの。少しでも近い場所で放てば威力も増す筈でしょ?





さ、させません。そんな事、セレナ様。それを…アマテラスを渡して下さい





は?渡すわけないでしょ?私ね、シズク。アンタのそういう所が大っ嫌いなのよ。だからお願い。地球もろとも死んで?





セ、セレナ様!?





まずい!発動させる気よ!シズクちゃん!!こっちに!!!





や、やめてぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!


シズクちゃんが叫んだ
その、瞬間
私の視界は白い光に包まれた
そう、なにもかもを包み込む白い光に…
