実夏の時間
実夏の時間
ここで実夏ちゃんのお着替えシーンを……



しねぇよ……


……そうですね。
今日一日で色々な事があった為か、実夏はかなり疲れ切っていた。
……が、それよりも今まで独りぼっちだった自分に友達ができたことで仲良くやっていけるかのほうが不安でいっぱいのようだ。



ふぅ。





私、二人の役に立っているのかなぁ?


学園では清楚だが、プライベートでは秋葉原のビルに住み着くオタクな怜子
自他ともに認める図書室の主であるが学校の何から何まで知り尽くしているあまり表情を出さない史華



友達がいきなり出来て、しかも二人も。
なんだか……嬉しいような、不安でいっぱいなような。





私、二人の役に立っているのかなぁ?





でも……私も役に立ちたいっ!
それで二人に喜んでもらいたい!!


そう言うと、机の大きい引き出しから工具箱を取り出し、クローゼットを開けた。
そこには色々な機械や電子機器が置いてあった。



普通にハッキングしただけじゃ大した情報が掴めないよね。
もっと中心に潜るには……





夏美……お願い!


美夏が心の中で呟くと……



呼んだ?





うん……





今日は何?





異なる16文字を5回繰り返した場合の暗号条件なんだけれど……





無理。





結論早くない?





今、起こされたんだよ?
それに私は右脳。直感型だし。





目の前の物、わかる?





おおっ!紅福っっ!!





報酬はこれっ!





おっけー!!あとは任して!!


夏美が美夏にそう言った途端、美夏は机に突っ伏した。



おい……。顔を紅福にうずめるなよ!





ま、いっか!紅福のあんこの匂いは大好きだしっ!





さてと……
16文字を5回繰り返すと……(モグモグ
う~ん、言語を変えて……(モグモグ





1byte文字じゃ無理だね。2byteか(モグモグ


紅福に顔を埋めて食べながらキーボードをいじりだす



ん?これって……16文字を5回じゃないぞ?
うーん。おい、美夏!!





なに!こっちはカロリー気にしているんだから!早めに教えてよ!





これ、違うぞ……





へっ?





正確にはだな……異なる5つの言語を16文字なんだけれどな?(ジロリ





そっ……そうなの?





5大陸での主要な言語だ。
それとな……





え?他にも私、やらかしているの?





異なる5つ言語16文字じゃなくてだな……
同じ意味になる異なる5つの言語だっ!(グワシャッ!!





きゃっ!!





紅福を6つも頬張らないでよっ!!





答えは出ているから美夏のほっぺに油性マジックで書いておくからな!!





ちょ、それは……





それが嫌なら私にもお友達を紹介してねっ!





そ、それはちょっと……





嫌ならアクリル絵の具に変えて、その上からニス塗るよ?





わかった!
ちゃんと紹介するっ!!
お話しもいいからっ!





ありがと!
お姉ちゃん……


夏美とは……一体?
