トウヤの体を白色の光が包みこみ、トウヤの身体能力が一時的にだが、飛躍的にUPした。そしてその強化された足で、敵との間合いを一気に詰めた。



行くぞ!身体強化!


トウヤの体を白色の光が包みこみ、トウヤの身体能力が一時的にだが、飛躍的にUPした。そしてその強化された足で、敵との間合いを一気に詰めた。



うおおおおお!


トウヤの怒涛のラッシュが、アキラを襲う。しかしその攻撃は全て防御されてしまった。



お前の力はこんなものか?





くそっ!なんで効かねーんだ!





おかしいわ。いくらアキラでも、身体強化されたパンチをくらったら、タダじゃすまないはずよ。防御したって少しはダメージを受けるはずなの。





だけどあいつには一切ダメージがない。どういうことなの?





トウヤ。今はまだ何もいい考えが浮かばないわ。でもそのまま攻撃を続けて。相手に反撃の隙を与えないように攻め続けて!





オッケー。スタミナも強化されてるみたいだから、まだまだ戦えるぜ。





こんな不毛な攻撃をいつまで続ける気だ?





お前がくたばるまでだよ!





・・・





トウヤ。服を破いてみて!





オッケー。


トウヤは、アキラの腕を掴むと、袖の部分を力任せに引きちぎった。すると中から、機械仕掛けの腕があらわれた。



こっ、これは!





なんて事なの。機械に思考を支配されるだけでは飽き足らず、自らの体まで差し出したのね。





もうあなたは人間でもなんでもない!





その通り。私はもう人ではない。人の進化した形。これこそが正しい人の在り方なのだ。





ついていけないわ・・・





でもどーすんだ。あんな機械、堅すぎていくら身体強化しても倒せねーよ。





心配しないで、私が・・・やるわ・・・


ミクはそういうと金の指輪を取り出し、指にはめた。



そ、それは金の指輪。そんなものまで持ち出していたのか!





ふふ。顔色が変わったわね。シュンやトウヤに渡した銅の指輪とは格が違うからね。





それは確かに強力なアイテムだが、使えば寿命を消費するぞ。やめておけ。





やめないわ。たとえ寿命が縮むとしても、あなたを倒せるのなら、それでも構わない。





どっちにしろあなたに勝てなきゃ殺されるんだものね。





・・・


アキラはミクを警戒して剣を構えなおし、一定の距離を取った。どんな攻撃が来てもかわせるように、準備して待機した。



離れても無駄よ。これは全てを飲み込むから。炎竜ドラゴニア!


ミクはそう言い放つと、手から炎を放った。そしてその炎は竜の形になり、アキラに襲い掛かった。



くっ。おおおお。


アキラの全身が炎に包まれ、その機械の体が、熱で徐々に溶けていった。



やったわね。





凄い力だ。でもいいのか。寿命が縮むなんて・・・。





構わないわ。私は世界を壊すと決めたその日から、自分の命を差し出したのよ。寿命が縮むくらいどうってことないわ。





ねぇ。もしかして僕らの使った銅の指輪も寿命が縮むの?





それはないから安心して。銅の指輪は体力を消耗するだけで、害はないわ。





そっか。よかったぁ。





ホッとしてるところ悪いんだけど、まだ終わってないみたいだから気を抜かないでね。





えっ!


シュンが、竜の炎に飲み込まれたはずのアキラを見ると、その炎はもう消えていて、アキラは物凄い形相でこちらを睨んでいた。



よくもやってくれたなぁぁぁぁ!!


アキラは咆哮をあげると、手に持った刀をブンブンと振り回した。



完全に冷静さを失ってる。こんな攻撃当たらないわ。トドメをさすわね。





待てよ!あんたまたあの力を使う気なのか?





そうよ。並みの攻撃じゃアキラには効かないから。仕方ないわね。





限りある寿命をそんなに削る事ないぜ。俺に任せろよ。





だからあなたの攻撃はアキラには通じないんだって。





金の指輪、まだあるのか?あるなら俺にも渡してくれ。





あなた正気?寿命が縮むのよ。





分かってる!いいからよこせって。





・・・。どういうつもりか知らないけど、私は責任取らないわよ。


そういうとミクは金の指輪をトウヤへと手渡した。



サンキュ。


金の指輪を装着したトウヤの手から、凄まじい電流が放たれる。その雷は、竜の形となり、アキラに襲い掛かった。



行け!雷竜!!





ぐおおおおおっ!!


アキラの機械の体に、電流が迸る。その電気は頭から足の先まで余す事無く電流を走らせ、アキラの体を焼き尽くした。



やったぜ!


アキラが息絶えると、この場を形成していた力が消え、空間に亀裂が入る。



元の公園に戻るわよ。





帰ってきたね。





ああ。もう駄目かと思ったぜ。





さてと、一息ついたら今後について話しましょうか。


To be continued
