さくらの呼びかけに答える声はなく、ただ静寂のみが漂っていた。



うえーーん。ちえちゃん。どこーーー。


さくらの呼びかけに答える声はなく、ただ静寂のみが漂っていた。



うっ・・・うっ・・・





遠くであいつが来る音がする。逃げなきゃ。


トイレを出たさくら。その目に飛び込んできたのは・・・



うわぁぁぁぁん!もう嫌だよぉーーー


さくらは、這っている人を、素早くかわし、廊下を全力で駆け抜けた。



前とは反対側の階段についた。





ちえちゃんを待ちたいけど、でも駄目だ。あいつに捕まっちゃう。





ごめんね。ちえちゃん。私、ひとりで行くね。


さくらは意を決して、階段への第一歩を踏み出した。
To be continued
