勇者ともう一人が買い物をしているころ、宿では仲間たちが自由に過ごしていた。
勇者ともう一人が買い物をしているころ、宿では仲間たちが自由に過ごしていた。



……。





ん?騎士、何やってんだ?





……手入れ。





手入れ?なんの?





……剣。





剣って手入れすんのか!?





……。





……剣闘士はしないの。





こんなんテキトーに洗っとけば平気だって!





……。


剣闘士に手を差し出す騎士。



なんだ?





……手入れする。





ほんとか!ありがとな!





……。





ふー。いい湯だったー。


そこにお風呂から上がった魔法使いが現れた。



おお、魔法使い。お前よく風呂入ってるな。





入れるうちに入っておかないとねー。





そっちはなにしてんの?





騎士に剣見てもらってんだ。





剣使う人たちは大変だねー。





そういや魔法使いって武器なに使ってんだ?やっぱ杖か?





あんなの邪魔になるだけだから使わないよ。





魔法は道具がなくてもどうにかなるからね。





あんま得意じゃないから戦いたくないけど。





……できた。





おー!すっげえきれいになってんな!





ありがとな騎士!





……。





あたしも姫に飲まれて薬が減ってきたから調合しなきゃなー。





食えるもんはあるか!?





ないよー。





……。





んー?騎士興味あるー?





……ある。





じゃあちょっと手伝ってー。





……わかった。





わたしも手伝うぞ!





じゃあお願いねー。


こうして、勇者たち一行の少ない休暇は過ぎていった。
