前回までのあらすじ
迷いの森は人生に迷っている者にしか抜けられない不思議な森だった。「人生に迷いし者」の称号を持つ勇者が唯一の頼りだ。
前回までのあらすじ
迷いの森は人生に迷っている者にしか抜けられない不思議な森だった。「人生に迷いし者」の称号を持つ勇者が唯一の頼りだ。



こっちだ!ここを真っ直ぐ行けばいい気がする。





どんどん迷いなく進みますね。





人生には迷っているのにね。





ええいっ。皮肉はいい。それよりもうすぐここを出られそうな気がするぞ。


暫く行くと森を抜けることが出来た。



おおっ!!抜けたーーー!





やりましたね。さすが勇者様です♪





今回だけは誉めてあげるわ。





もう少し歩けばライオネル王国へ着くはずだ。





よく気をつけたほうがいいわ。ライオネル王は、ひぽぽたます王国を侵略しようと、狙っているから、その国民である私達も狙われる可能性があるわ。





では、普通の旅人を装うのがいいですね。





そうね。その点だけ気をつけてちょうだい。





なんでライオネルは、ひぽぽたますを狙っているんだ?





ライオネルの王はライオンよ。そして、ひぽぽたます(かば)の天敵はライオンなのよ。だからある意味ライオネルがひぽぽたますを狙うのは当然なのよ。





だけどひぽぽたますの王は、かばじゃなくてブタだよね。





ま、まぁそうね。それは禁句らしいけど・・・。





とにかくひぽぽたますは、ライオネルから狙われる立場にあるわけだけど、迷いの森があるおかげで、どうにか侵攻されずにすんでいるのよ。





なるほどね。無理やり攻めてきても、あの森を越えられるのは、人生に迷った人だけだから、そんな人が攻めても戦力にはならないもんね。





そうね。あんたみたいなのが攻めてきても特に意味はないわね。





・・・


